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雨音12
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ザァー・・・・・
「結構雨強くなってきたな」
窓に打ちつける雨粒を見つめ
恩田が呟いた。
「恩ちゃん
・・帰んの?」
窓辺に立っていた恩田に向かって、
自室のベットに寝かされていた立花は体を起こした。
「あ?
そうだな、そろそろお前の親も帰ってくるだろ?」
時計の針は、夜11時を指している。
もうこんな時間だ...
チラッと恩田を見ると、
立花の視線に気づいた恩田は笑みを浮かべた。
「ケガが良くなるまでは学校休んで良いから。
ちゃんと家で大人しくしてろよ?」
「あぁー...」
まだ、居てくんないかな....
立花はそんな気持ちを言葉には出来ず、小さく頷いた。
「じゃあな。ゆっくり休めよ」
恩田は立ち上がるとカバンを掴み、部屋の出口へ向かう。
あ、.....
「っ....」
「そうだ、立花、」
恩田は部屋から出ようとしたところで、突然クルッと振り返り、スタスタとベッドの側に戻ってきた。
「なに、恩ちゃ、」
恩田がベッドに片膝をついたと思うと、
そのまま触れるか触れないかのキスを額に落とす。
「っ!」
恩田に触れられた瞬間、ビクッと体が震えた。
あ、やべっ、
また...
「お前、
....何で怯えてんだ?」
立花のまっすぐ見据え、恩田が尋ねる。
「..どうしたんだ?」
「!」
立花は、反射的に恩田から体を離す。
恩ちゃん、気づいてたんだ、
やばいな..
動揺する立花を宥めるように、恩田は強引に立花の体を抱き寄せた。
「っ....!なにすん」
「暴れんなって、大丈夫だから、」
「なに、言ってん..、離せっ」
恩田から体を離そうと抗うと
抱きしめている腕に力を込められる。
「さわるなっ......ん!、
.....離せってば、」
「暴れるのやめたら離してやる」
「っく....」
いつまでたっても離さない恩田に根負けし、しょうがなく恩田の腕から抜け出すのを止めると、
恩田はようやく腕の力を抜いた。
.....オレ、怪我人なの分かってんのか、
....ったく、
腕いてーんだけど、
「立花、」
恩田は、目をそらす立花の瞳をじっと覗き込む。
「....オレだってよくわかんねーよ、
..... 体が、勝手に」
立花は下を俯きボソボソと答えた。
「......」
「......恩ちゃん?」
恩田の反応がないため不安になり、立花はそっと恩田を盗み見た。
すると恩田と目が合ってしまい、慌てて下を向くと、恩田がそっと立花の頰に触れた。
「っ!」
そのまま優しく立花の唇を撫でると、
触れるだけの口付けをされる。
「んっ、」
立花がピクッと少し反応すると、恩田はそっと唇を離した。
「...怖いか?」
立花はギュッと目を瞑り、首を横に振った。
恩田は再び唇を重ねると、上唇や下唇をチュっ、チュっと吸い上げながら唇を優しく愛撫し、
自然と開いた立花の口の間から舌を差し入んだ。
「ふっ、」
立花の後頭部の髪に指を差し込み、恩田は口付けを深くしていった。
顔を上に向かされ、二人の絡み合った唾液が漏れそうになり立花は無意識にコクン、と飲み込む。
「ぅん...、」
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