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院生
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ただ、その陰に残念なこの人が絡んでるって
知ってるのは俺だけだけど。
あっと、そういえば譜都キャプテンには
それとなく伝えたんだっけ。
一応功労者の名前は伝えとかないと
本人は言いそうになかったし、主将として
知っておいて欲しかったから。
「ふぁぁぁぁああ~~~」
「相変わらず眠そうですね。
何時に寝たんですか?」
「8時」
寝すぎで、眠いと。
――聞くんじゃなかった。
「それで、白刀田先輩に
どんな手を使ったんですか?」
随分大人しくなってるけど、
まさか襲ってませんよね?と
喉まで出かかったのを飲み込むのが
どんなに大変だったか。
「俺が前に碁の全国大会出たこと言ったよな」
「ん??はい」
「白刀田も碁をやってたんだよ。
しかも単なる経験者とかじゃない“院生”で」
「インセイ?」
初めて聞く言葉に頭を捻った。
「院生ってのは所謂プロ棋士の予備軍だ。
それ自体願ってそうそうなれるものじゃない。
そしてプロになるのはその中でも
ほんのひと握り、ホント熾烈な世界なんだ
東大に入るより余程難しいって
言われてるくらいさ」
「ええええ!?」
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