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まず、お前がやってみろ
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王手!」
隣のイラつく大人の額をペシッと平手打ち。
「イテっ」
「そろそろ正気に戻って下さいよ、
現実逃避は帰ってから存分にどうぞ。
てか、何か指示しろ!負けてるだろ!!」
「……囲碁に王手ないし」
「どっちでも良いです。
ていうか、この試合終わるまで
囲碁の“い”の字も口にしないで下さい。
じゃないと二発目が来ますよ」
「ヤレヤレ手厳しいな」
それをマトモっていうんですよ、世間一般ではねっっ!!!
“ピィィィィィィ~~~~~~”
丁度ここで前半終了のホイッスルが鳴り響いた。
先生は徐に立ち上がって、てくてく歩いていく姿を見て
戻ってくる皆を激励に行くと思いきや、
「譜都~~作戦通りにやんないの?」
とか言い出した。
え?作戦立ててたっけ?
俺は全然聞いてなかったんだけど。
そう思ったのは俺だけじゃないらしく皆、え?っていう感じで
周囲にお前知ってたか?と口々に聞いている。
そんな中、当の譜都先輩だけは
申し訳なさそうに一歩前に出て先生に頭を下げた。
「――あの……先、いえ監督、アレはやっぱり無理です」
「何で?」
「なんというかアクロバティック
過ぎるというか、非現実的というか……
そもそもうちにオーバーヘッドでシュートできる人間がいません」
って、どんな作戦立ててんだよ!
貴方……
この皆の異様なザワザワを収めきれるんでしょうね?
「マジで?」
アンタがマジか!?ですよ。
なにメチャクチャビックリしてる顔してるのか……
その表情にこっちがポカーンです!
大体何のマンガ?テレビ?を観て作戦に取り込もうとしたんだ?
ザワザワが一気に大きくなって
ほら見て下さいよ、相手チームが
何事かと身を乗り出して見てんでしょーが。
―――この人、多分碁以外バカだ。
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