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放牧中
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「つまり……ボス?」
「だろうな」
「へぇぇ……」
頭の中には、いかつい強面の人物が浮かぶ。
「不満やストレスを発散させる為に
こうやって時々部員を野に放って
発散させてるって言ってた」
んん?
「ストレス発散の為のエサに俺達が
使われていたってことですか?」
「まぁそうかな。
放牧されてるのは草食動物じゃないが」
「迷惑ですよ、そもそも生徒が独断で
やるっていうのが問題で――」
「まぁまぁ、そう言ってやるな。
あの子が言うには誰もこの部の
監督になりたがらないんだって」
「…………!」
それは身につまされる言葉だった。
「元々はサッカー好きが集まっている
らしんだが、如何せん指導する者がいないから
本当のサッカーを知らないみたいだ」
「そうなんですか」
彼らに悪気はないってことか、
見た目で判断していた自分がちょっと恥ずかしい。
「同じサッカーを好きな者同士、
理解し合えるかもしれませんね」
そう口にして顔を上げると
何故か先生の満面の笑みとぶつかった。
「なん、ですか?」
「―――お前さ、やっぱり良いな」
キスしたくなったとか冗談でも
こんなとこで肩に腕をまわさないで下さいよ。
「ちょ、ちょっ!!!それ以上やったら
今度はグーで殴りますから」
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