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最年少記録保持者
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そんな俺の不安をよそに先輩はバレてるんなら仕方ねぇと、
週一くらいで打ってると話しだした後で
他の奴には他言すんな分かってんだろうな?
と、脅さ……念押しされたけど。
「先輩、元……院生だって聞きました。
それって凄く強いんでしょう?
いくら監督が全国大会出たからって
先輩の相手務まってるんですか?」
先輩は、はぁ?と俺の顔を見返した。
「務まるも何もこっち方こそ有難いぜ?
予想外の手を打ってくるから面白いし」
へぇ、盛って話してるのかと
思っていたらそれなりの実力あるのか――
「流石はプロだ」
「え??」
「いや、正確に言うと元プロな」
プロ……プロ!?
あの監督が?
そんなこと一言も触れなかったし、
それどころかプロになるのは難しくて
自分もなれなかった的な言い方だった様に受け取れたけど?
「なんだお前、肝心な事は何も聞いてないのかよ」
「…………」
「うちの親父も……ま、そっちの人間で俺の聞いた話だけどな。
あの人さ、小学生の時に最年少記録で
プロになったと当時ものすごい騒ぎだったらしいぜ。
しかも院生にもならず外来、一発合格とか、
どんだけ天才だよって話、なのに……」
でも、次第に先輩の表情が苦々しく変化していく
様子からは決して監督の事を良いように
思っていないのだと分かるのに充分だった。
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