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ひょっとして
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「よ~く聞いて下さい、今とても大事な
センテンスが完全に抜け落ちてましたよ」
「え?嘘?どこ?」
なかなかどうして演技派だ。
しらばっくれる態度が気に入らない。
「監督のことが」
「俺が」
「少しは好きかもしれない」
「大好きだ、と」
「……はぁ。
古文のやりすぎで現代文の
解釈を理解できないですかね」
この際、“少し”を省略していることには
目を瞑るとしても。
「アナタ、ニホンジン?
ニホンゴ、ワカリマスカ?」
「OKOK!日本語全然大丈夫!」
嘘つけ!!!
にこやかに答えてても
その言葉に全く説得力ない。
「……だったら!!“かも”って所に
是非とも注目して頂けませんか?」
「いらなくない?」
「いるんですよ!そこが一番!!」
あー疲れる。
俺、なんでこんな人なんかに
ちょっとでも好意を持ちかけてるんだろ。
「…………」
アレ?ひょとして……俺、
自分で気が付いてないだけで
本当は最近何処かで頭でも打ったんだっけ?
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