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ちゃんと貴方を見てますよ
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ただ一つ思い当たる節があるといえば、
告白した時の監督の表情が
ずっと引っかかってる。
『いいや、見えない。
確かめたかっただけ……悪かった』
言葉とは裏腹にその目は
笑っていなかった気がする。
まるで真意を探るような目つきだった。
「ハァ」
つまり、“そこ”なんだろうな。
……好きだった。
本当にトシの事は。
と同時に諦めもかなり前から既に入ってた。
自分じゃダメだろうってことも
認めきれなかっただけで、ずっと。
だからってそんな理由で
簡単に監督に乗り換えたとかじゃない。
本当は好きだと言われる前から意識はしていた。
とはいっても勿論、
最初は恋愛感情とかではなかったけど。
男である幼馴染を好きなった事を
誰にも言えず悩んでいた俺に
監督は自分のことを引き合いに出して
軽い口調ではあったけど認めてくれた。
素直になれなかったけど
救われた気がして嬉しかったんだ。
自分を他人と比べて悲観することは
ないんだと教えてくれた監督だからこそ
言えた言葉だったのに。
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