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ふ、節穴!?
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「お前さ……」
そういったまま顔が更に近く
目を覗き込まれ息がかかる程の距離で声が……
「あ……あの、なに……先生?」
“お前、タイプなんだよ”
再び余計な言葉を思い出して
顔が紅潮し激しく心臓がドキドキしだした。
アレ??冗談……でしょ??
ちょっと、イキナリ――??
学校で誰が見てるか分からないのに
大胆すぎるでしょう!?
「ま、先……生?」
「目、悪いんだっけ?」
「は??……い、1.5ですけど?」
「うーん、じゃ単なる節穴か」
聞き捨てならない言葉を吐きつつ
スッと顔を離すと頭をポリポリ。
だから女に興味ねーんだってとの呟きを添えて。
「言わなかったか?俺」
「聞いたような、聞かなかったような」
確認する?フツー。
「……お前がタイプって言ったことは?」
「全く記憶がありません」
そこは強く否定しておかないと。
「じゃ、覚えといて。試験に出るから」
(は????)
何処の試験にでしょうか?
回答できるの俺しかいないと思いますが。
いや、出たとして空欄回答ですよ。
“キンコーン”
「あ、もう予鈴か。
授業面倒くせぇ~あ~も~サボりたい」
教師が絶対に口にしてはいけない言葉を
ましてや生徒の前では絶対禁句を
割と大きな独り言でボヤきながら
先生はスタスタ何処かに行ってしまった。
「………………」
何だ?あの人。
何っていうんだ??あの人は!!!!!
まだ心拍数が跳ね上がったまま
その姿を見送っていた俺は見えなくなった
途端、我に返って静かに自分の口に手をあてた。
馬鹿だ、俺……
――キスされるかと思ったとか。
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