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(僕会長に猫舌なん教えたっけ…?まぁいいや)
なぜ飲みやすいよう調整されてるのかというと初めて生徒会室へ来た時に一琉は悠がよういした紅茶を必死に冷ましていたのをちゃんと見ていたからだ
飲みやすい温度にされたそれを一口飲むと優しい甘みが広がり一琉はパタパタと足を動かす
「わぁ、おいしいなーこれ蜂蜜はいってるん?」
「うん、蜂蜜入りのホットミルクは寝付けない夜にいいんだよ」
美味しい美味しいと一琉は絶賛してくれる
これくらいの事でそんなに喜ぶなんて反応が可愛くてまた笑ってしまう、けど一琉は怒らずに一緒になって微笑む
「もうすぐ一月経つけど授業はどう?わからないところはある?」
「…ほとんどわからん、先生難しい事ばっかいってくるし…あれ大人になってから役に立つん?」
真顔で言ってくるあたり本気でわからないんだなとクレインは察する
三巴学園へは数の少ない混種、純種は面談でよほどの問題があると判断されなければ入学できるけれど人間は面談の他に難しい入試を受けなければいけない
ただ金を積めば裏口入学もでき一琉は後者だ
「得意な科目は?」
「うーんよくわからん…僕な、学校通うの初めてなんよ」
それは今時珍しい話ではない、純種や混種の子供は人間の多い環境では辛い思いをすることが多く親が特別な資格を持つ家庭教師を雇うのはよく聞く話だ
過保護な人間の親も外は危ないから、学校に別種がいて喧嘩にでもなったら危ないからと家から出さないことも少なくない
「あ、でもーどーとくの授業は大切やなって思うん」
「俺もそう思うよ、一緒だね」
『一緒』と言ってもらえて一琉は『やんねー』と嬉しげに頷く。
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