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「落ち着いた?」
「うん」
「そう良かったわ」
優しく笑いながらお茶を啜ってるお母さん
「…ねぇお母さん」
「なぁに?」
「お母さんは僕のこと汚いって思った事ある?」
「思っていないわよ?」
そっとカップを置いて僕の方を向いて座りなおすお母さん
「ですが…今の年頃は難しいと聞きました…なので控えていたのです」
「お母さん…」
「ですがお兄ちゃんにいっぱい甘やかされているようですねそれについては嫌ですか?」
「ううん」
「では質問を変えます先程抱きしめた時嫌でしたか?」
「いっぱいいっぱいで分かんなかった…」
「では、もう一度抱きしめてもいいですか?」
「うん」
今度は僕から抱きつきに行った
お母さんは最初こそ驚いていたが少し笑うと優しく抱きしめ返してくれた
「お母さん…また抱き着いてもいいかな」
「勿論ですよ」
お母さんは優しく笑ってくれる
ありがとうの気持ちを込めてもう一回抱き着いた
「あらあら甘えたさんですね」
そう言って頭を撫でてくれる
幸せに浸っているとチャイムが鳴った
「あら、私が出てくるのでお茶でも飲んでて」
にこっと笑ってお母さんは行ってしまった
ドアの開く音がする
お兄ちゃんでも帰省してきたのかな?と思っていると聞き覚えのある
お兄ちゃんとは別の男の人の声だった
「宏さんに会わせてくださいお願いします」
淡々とそれほど大きくないのに響き渡る声
「頭を上げてください」
僕はこそっと見に行ってみることにした
「私は怒ってはいません誰だって喧嘩はしますし一度は泣くものですですがその内容がいけませんでしたおれはお分かりですね」
「はい」
「あの子にとって思い出したくない事なのであまりむやみに聞かないであげて下さいいずれか話してくれる時が来ますから」
「分かっています俺どうしても今日謝りたいんです」
「どうしてですか」
「…分かりませんですがこのままにはしたくないんです」
「そうですかあなたはいい人で安心しました今呼びますね」
「はい」
「宏~」
お母さんが近づいてくる音がする
僕はお母さんと話す前に威吹に抱き着いた
「威吹…!」
「宏…!」
びっくりして固まってしまった威吹
僕の声で理解したようですぐに抱きしめてくれた
「ごめん…ごめんなさい…」
「俺が悪いんだ謝るな」
泣いてる間ずっと励ましてくれる
そしてはっとする
「…あ…お母さん…」
「あ…やべ…」
リビングに行くと優雅にお茶を飲んでいるお母さん
「あら?終わった?」
「「…はい…」」
恥ずかしくてしばらく顔があげられなかった…
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