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ようやく寝ついた
ひょんな事から小さなまさひの子守りを任された
あんまり気乗りはしなかったがこのボスと過ごすのは別に嫌ではないと思ってきていたのだろう
「…。」
舞い込んできた葉っぱがまさひの頭についた
起こさないように注意して払い除けるシリブローは今後を思うと少し寂しくなる
だって彼はこれから元の場所に戻るのだ
事故とはいえ効果切れになれば彼は居なくなる
来たときも急にだが帰るのも恐らく同じだろう
なんとなくそろそろお別れの気がしていた
「このまま帰ったら…今日あったことは全て夢だと思うんだろうな」
それでいいのだ、そう思う
どこの世界から招かれたかはわからない彼にはここの出来事は夢であったのだと思わせた方がいい筈だから
ゆったりした時間のなかでその時はきた
別れを告げることなくサヨナラをいえないまま夢の中のまさひの姿が光にすかされたように消えかかってきてる
それをただ黙って見てるシリブローは最後まで傍らで見届けようとその時まで離れないでいた
それはなんとも穏やかなまどろみのなかで 優しい声が聞こえたきがした
「シリブロー?」
傍らで一緒にいた相手を呼び掛けでも返答はなく
彼はゆっくりと起き上がればそこは暖かい気候で日向ぼっこしていた場所ではなく見慣れた日常の姿があった
「…あれは夢だったのだろうか」
そう思えるほど自分の目には普段となんら変わらない在り来たりな日常が広がってる
起き上がろうと身動きをとるとなにかを掴む手ごたえがあり下に目を向けるとそこには彼が下にひいてくれた茶色い上着の衣服があった
それは自分が体験したらしいあの出来事が夢ではないと証明してくれるモノ
小さな自分にはまだまだ大きすぎるだろうそれを抱き抱えて「…あれは夢じゃなかった」とそう核心した1人の少年は立ち上がる
いつかまた出会うかもしれない存在達
もしかしたら自分は違う道を歩むかもしれないけど未だみぬ夢物語の主人公はたったひとつの贈り物を掴み 駆け出す
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