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夏の風物詩/妖ネタ
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※毎度お馴染みの唐突ネタです。語り口の相手は特に決めてませんのでどのキャラの視点とかは想像にお任せします。
夏の風物と言えば何かを考えた時この時期ならではだと怪談や肝試しと言ったモノだろう
でも怪談をするにしたって昔なら百物語などが妥当だが"力を持つモノ"がしたら妖を呼び込むだけだ
最早"噺"が供物で手順を踏まえて繋げて語るのは呼び込むための"儀式"のようである為にこの案は却下だ
だとしたら残るのは肝試しだろうか?折角だし"現代の肝試し"と言うものをしょうと思った。
「ええ~?お化け屋敷ィ?」
目の前には広告チラシがあるのだが何ともおどろおどろしく描かれている幽霊の表情は恨めしげに睨み付けていた。それに彼はやや呆れ気味に半笑いで零し出す。
「嫌なの?」
「嫌…て言うか…こう言った見世物に入った事はないけどコレは本物の俺らが入っても面白味なんてないでしょ、」
不満さを隠そうともせずにぶつぶつと口にする、確かに人間と同じ楽しみ方をするなら当人にとっては面白いものではないだろう
「なら、逆転の発想をしたらいいだけだ。」
「逆転の発想ぅ~??」
「これは人間が作ったモノだ・・・」
つまり、我々のようなモノらの事を彼ら人間にはどう見えてるのかが体験しながら判断できるのだ
他の者からみた場合の着眼点として目の付け所としてはなかなかによいと思わぬか?
正直、現代の肝試しとは考えていたよりも中々奥深くまた凄く驚かされた
現代の肝試しとは如何なる面のかを調べていた際に知れば知るほどこれは使えると思った
先代達が苦労した末に掴む名誉と名を上げるかで模索するのに対して如何なる時代でも妖には思いもつかぬ創造力で人間達はこちらが舌を巻くほどの知恵を働かせてくる
未知の領域に足を踏み入れた際に人間は己の力で切り開いていくその強みは"創造するイメージの発想"にあるのではないだろうか?
「"妖怪"の事を人間がどう見てとらえているかが分かるモノ…そう思えば、きみでも少しは興味が湧いてこないか?」
「自分達を・・・?」
彼はその言葉にきょとんと目を瞬かせるも、発想の転換と言う思いも寄らなかった提案にすぐさまその楽しみ方を飲み込んで、キラキラと輝いた瞳をさせると大袈裟に身振りでその興奮した面持ちを此方に伝えてくる
「何それ、人間が俺達をどう見てるのかとかすっげー面白そーじゃん!」
興味を引いた彼は俄然と行く気になったのか
「ほら、行こーぜ!」
視点の違った楽しみ方を理解した途端に俄然にやる気の彼は乗り気になって手をぐいぐいと乱雑に引いてお化け屋敷へ向かう。
何か彼らにとって特別な見方で楽しめればいいと、悩みながら思案した甲斐のある反応だが、しかし気を抜けば転んでしまいそうな勢いで、ぐんぐん先へと進んでいく居間の状況に彼は苦笑する。
「そんな急がなくても大丈夫だって見世物小屋は消えたりしないよ」
「でも人気の見世物屋とかになると大行列で並ばないと行けないだろ?だったらやっぱり早く行った方が良いよ」
確かにそこまで大行列で並ばないといけない所もあるだろうが行列ができるお化け屋敷とは限らないよ?と言いそうになって思い止まった
楽しげな声でハシャグ彼を見てるとそんな無粋な真似をする気が失せたという方が正しいのかもしれない
「しょうがないな~」と口にしながら案外自身も楽しみであった事をこの時の自分は気づいてなかった
※
妖怪の存在が当たり前だった時代とは違い現代ではその存在を信じてない人間達は"妖怪"なんていないと決めつけているのに"幽霊"は信じてるんだよな
幽霊など妖よりも格下だと位置するものもいるが正直、彼奴ら妖よりも数だけはやたらと多い
何より未練を残して数千年以上いる奴等もいるしね…神様までいかなくても人間も時間がたつに連れて"霊力や妖力"を身に付けて妖や精霊化する奴もいる
だが然し何れにしろそこに悪霊が力をつけたら妖以上に厄介極まりないけれどな
人間の未練の成の果てなど純粋な妖魔以上に危険なのだからな!!一説だと悪霊が恐れ畏まれた末に神になるなどあるしな
人間とは違い妖は年功順てことはないが妖としての確りした上下が根強い部分に始まり伝統と血筋を重んじる節があるが故に重要視するのは能力面や血筋
"純潔の血統種"と"混血種"の違いは大きく影響してくる
格差社会の差別は人間でもやはりあるがそのあたりは人間よりも妖の方が根強く深いかもしれない
妖には伝統的な古い考えを主体もいれば若手もいるが彼処までも無茶苦茶な事柄を無謀も平気でやりきり成し遂げるところは早々に真似できないだろう…
神をも恐れぬ故に人間は愚かしくも恐い存在とはいやはや何とも恐れ知らず過ぎて怖いよな
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