アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
転校生
-
「木崎君って彼女いるのー?」
「おるよ」
「そうなんだー」
木崎の答えに心なしか
女子達の勢いが無くなった気がする。
チャイムが鳴ると
みんな自分の席について
後ろの席が静かになる。
ぽんぽん、と肩を叩かれて振り返る。
「架波君やっけ?
よかったら放課後学校案内してくれやん?」
「いいよー」
放課後はサッカー部あるけど
案内するくらいなら大丈夫だ。
放課後になって後ろの席を見ると
もう準備が出来たらしい木崎が
こっちを見ていた。
「木崎もう行く?」
「うん、お願いします」
「あーい」
一階から三階までを
ひと通り案内し終わると
木崎にほんまにありがとうーと
すごくお礼を言われた。
「移動のときとか困るやん?
これでひと安心やわー」
「なんなら移動のとき一緒に行こうぜ」
そしたら迷う心配もないしな!
木崎は俺の言葉に何故か
すげー嬉しそうな顔をしていた。
「架波君てめっちゃ良い人やなぁー
あ、彼女とかおる?」
「んー…一応?」
彼女かどうかは謎だけど
とりあえず頷く。
「それなら丁度ええわ。これあげる」
「ん?何これ」
俺の手に持たされたのは
小さなピンクの小瓶。
お菓子か何かかな。
「本当は彼女に
あげようと思ってたんやけどねー
ふたつあるから1個あげるわ」
「サンキュー!
甘そうだなぁーお菓子?」
俺の質問に木崎がふふっと笑みを溢す。
「そうやなぁ。
とびっきり甘いお菓子やで♪」
へええー、とびっきり甘いのかぁー。
じゃあ優は無理だな。
今日は優の家行くけど優甘いのだめだし。
俺一人で食おうっと。
「じゃあ俺帰るわ。
今日はありがとう」
「おう!じゃーな!」
木崎にもらったお菓子を鞄につめて
サッカー部の練習に向かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
92 / 200