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君のためだから
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そらるside
俺がmixしている間に
まふが朝ごはんを作ってくれていた
ま「今日の献立は!フルーツグラノーラです!」
俺の家にグラノーラなんてない
そ「買ってきたの?」
ま「はい!近くのコンビニまで!」
そ「ありがとう」
ま「いえ!では食べましょ」
そ「おう」
ま「ごちそうさまでした」
そ「たまにはこういうのもいいな」
ま「ですね!そらるさんはこの後もお仕事ですか?」
そ「あぁ、今日はミーティングがあるから…」
まぁ病院なんだけど
ま「そうなんですね!僕はその間に荷物運んでおきます」
そ「おう」
まふは俺の分の食器まで片付けてくれた
まだ7時か…
10時頃に病院行って早めに終わらせよう
ま「あ!そらるさん!」
まふがキッチンから顔を出す
そ「ん?どした?」
ま「明日、特典のグッズ撮影がありますので、予定空けておいて貰えますか?」
そ「あ、いいよ。明日は何にもないし」
ま「分かりました!ありがとうございます」
そ「おう」
そう言って俺は残りの作業に取り掛かった
"君の寿命は後半月だ"
ま「そらるさん?あ!起きた!」
…え?俺寝てたのか…
ま「疲れているのならベッドで寝ないとダメですよ!」
そ「あぁ、まふ、今何時?」
ま「9時30分です!」
そ「ありがとう」
ま「もうミーティング始まるのですか?」
そ「いや、まだ。10時頃から」
ま「そうなんですね!ならそろそろ準備始めないと…」
そ「あぁ」
俺は病院に行くために準備を始めた
今日は、先生にどんな話されるんだ?
ま「いってらっしゃい!」
そ「おう」
先生「いらっしゃい」
そ「先生…今日はなに?」
先生「今日は大事な話がある。」
そ「なに?」
先生「その…今の君の状態だと」
そ「…」
先生「寿命6ヵ月くらいだろう」
そ「…は?何言ってんの先生…」
先生「もう半月しか持たない…」
そ「は!?なに言ってんだよ!俺まだこんな歳で死ぬとか嫌だ!」
先生「…分かってる」
そ「だったら何とかしろよ!」
先生「もう私には何も出来ない」
そ「…嘘だろ…そんなの有り得ないだろ……」
先生「だけど、1つだけ助かるかもしれない」
そ「…え?」
先生「手術だ…だがこの手術に成功する確率は断じて低い」
そ「それでも助かるのか!?」
先生「成功したら…だけれど……」
先生「だが、手術するには後1〜2ヵ月もすれば入院だ」
そ「え?」
先生「手術するには入院してもらう。だからライブは出来ない」
そ「先生…」
先生「…これは始めの時に判断出来なかった私に責任がある。」
そ「先生…」
先生「君が手術するというのなら自ら私が手術現場に立ち会おう。必ず成功させると誓うよ」
そ「先生…俺は手術しないよ」
先生「…え?君…今何言っているのか分かっているのか?」
そ「分かってるよ。でも俺は自分と相方を天秤にかけても相方を取る。相方を心配させるわけにはいかない」
先生「手術すれば君は生きていられるかもしれない…」
そ「先生…俺の人生は自分で決めるんだよ」
先生「…そうか。なら君にはこれを話さなければならないね」
そ「え?」
先生「君のお母さんは…この病気で死んだんだ」
そ「…え?何それ…」
先生「君のお母さんは君よりひどい症状を持っていてもう手遅れだった」
先生「でも応急で手術をすれば間に合ったのかもしれない…」
そ「…なら何で…」
先生「君のお母さんが拒んだんだ。子供達のためにも…この短い命で子供達を少しでも笑顔にさせたいって…」
そ「…母さん…」
先生「だから君には手術をして欲しい。そしてあの時君のお母さんを見殺しにしたのは私だ。だから償いをさせて欲しい…」
そ「いいよ別に。償いとか本当にどうでもいい。俺は相方のために頑張るから。だから先生、俺が少しでも長生きできるように手伝ってよ」
先生「…」
そ「それなら母さんも喜んでくれる。だから手伝って?」
先生「あぁ、命をかけてでも君を長生きさせる。約束しよう」
そ「あぁ」
そ「今日はもう帰るわ」
先生「分かった。お疲れ」
そ「バイバイ先生」
母さんごめん。
俺は手術しないよ。
俺はまふのためにもライブを成功させるために
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