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あの星をもう1度… 14
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まふまふside
天月「ねぇねぇ!まふ君!」
ま「ん?」
今は授業が終わり、HR待ちだった。
天月「この後少し空いてる?」
この後は例の約束がある。
だけど少しならいい、と返事をした。
天月「そっか!話があるだけだからすぐ終わるよー」
ま「うん!」
そして先生が入ってくる。
隣にそらる先輩はいない。
それはとても寂しく、とても冷たい。
先生「今日は特に話すこと無し!俺は打ち合わせがあるからもう帰れ〜」
生徒「はぁ!?その態度おかしいでしょ!」
先生「なんだその口は、減点すっぞ」
先生は生徒にチョップしている。
ま「賑やか…だな」
僕はHRが終わり、屋上で天月君と話をしていた。
天月「俺ね…」
僕と天月君は背中を合わせ、座る。
天月君の表情は見えないけれど、授業中見ていた青い空がとても近く感じた。
天月「好きな人出来たかも」
天月君はか細い声で言う。
ま「よかったじゃん!誰なの?」
すると天月君は止まった。
返事はないけれど、僕はじっと待つ。
天月「歌詞先輩…」
ま「え?」
僕は天月君の方を見る。
天月「おかしいでしょ!でも…好きなんだよ…」
こんな天月君は見たことがない。
いつものヤンチャはどこかへ行き、か弱い天月君へと変わっていた。
ま「僕はいいと思う。誰にでも感情ってのはあるし、好きなら好きって素直にならないとダメだよ」
あれ…僕何いってんの…
天月「そう…だって分かってる…けれど……無理なんだよ…」
天月君は俯いていう。
天月「同性なんだから…俺だって信じられないし…もしも…歌詞先輩に嫌われたら…」
ま「でもそれは歌詞先輩の事が好きだからでしょ?」
天月君は僕の方へ顔を向ける。
でも僕は青い空を見上げ言った。
ま「この気持ちを知られたら嫌われる。嫌われるのが嫌で自分の気持ちを押し込めた。知らないふりをした。…そうでしょ?」
天月君は目を丸くした。
天月「…そう…だよね。ただ自分の気持ちを胸に秘めただけ。気持ちは変わらない。…伝えよう」
天月君はガバッと立ち上がる。
天月「ありがとう!まふ君!まふ君に相談してよかった」
天月君の顔はいつも通り、あの明るい笑顔でいっぱいだった。
ま「うん!行ってきな」
天月君は僕に手を振り、屋上を出た。
ま「僕…自分で分かってるんだ」
僕は青い空に手を伸ばす。
青い空はより近くなり、青い空がどこまで続いているのか物語る。
この青い空は僕を1人にしてるみたい。
でも僕は…今は1人になりたくない。
あの人のそばにいたい。
僕は立ち上がり、リュックを背負う。
ま「行ってきます!」
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