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あの星をもう1度… 31
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まふまふside
僕は察しることは出来た。
でも受け止めることは出来なかった。
姉「…嘘…でしょ?ねぇ…」
姉ちゃんはか細い声で言う。
するとお医者さんは僕達に頭を下げる。
医者「本当に申し訳ありません」
僕は膝がガクンっと抜けた。
もう何も力が入らない。
するとそらるさんがしゃがみこみ、
そ「まふ!しっかりしろ!」
僕は辺りが真っ白になる。
僕の頭には姉ちゃんが泣いている声とそらるさんの呼ぶ声が響く。
それ以外は何も聞こえないし、考えることも出来ない。
これが運命だった。
これは仕方が無いこと。
ううん。前から母さんの少しの異変にも気づいてあげられなかった僕が悪い。
絶対辛かったと思う。
でも母さんは僕達を心配させないように
辛い思いをこらえていたんだろう。
そ「まふ!!!」
僕はそらるさんの呼ぶ声に、ふと正気に戻る。
そらるさんは心配そうにこちらを見つめる。
ま「……そらるさん…僕……僕が…気づいて…あげられなかったから…」
僕は涙をこらえる。
でもそらるさんは優しく頭を撫でる。
その優しさで包み込んでほしい。
そして今だけでいい。
この現実を夢だと言ってほしい。
するとそらるさんは僕に背を向けてしゃがみ込む。
僕は辺りがぼやけつつ、そらるさんに首を傾ける。
そ「ほら、立ち上がれないでしょ?乗って」
僕が立ち上がろうとすると腰が抜けて立ち上がれない。
僕はそらるさんの肩に手を置き、おんぶしてもらった。
するとそらるさんは立ち上がって姉ちゃんの元へと行く。
そ「お姉さんも1度家へ帰りましょう」
そしてそらるさんは僕と姉ちゃんを連れて、タクシーを呼ぶ。
そしてタクシーが来ると、姉ちゃんを助手席、僕を白の席へ乗せてくれた。
姉ちゃんを助手席を乗せたのは
あまり僕に泣き顔を見せないようにして、姉のプライドを守ったのだろう。
そ「じゃぁ…まふ、お姉さんをちゃんと見てあげて。何かあったら絶対に連絡して。な?」
そらるさんがタクシーのドアを閉めようとしたけれど
僕はそらるさんを引っ張る。
ま「そらるさんも…来てくれませんか?」
するとそらるさんは驚いた様子だったが、
そ「…分かった。」
そう言ってタクシーへ乗り込む。
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