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あの星をもう1度… 33
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まふまふside
(お母さんの手紙の続きです。)
あなた達は遠慮してあまり聞いてこなかった。
今からすべて話すね。
お父さんはもうこの世界にいないの。
重い病気を持っていて…お姉ちゃんが2歳の時、他界してしまったの。
なかなか言えなかった。
本当にごめんなさい。
でもお父さんはとても、優しい人だったよ。
お姉ちゃんにそっくりかしら。
まふゆはお母さんに似たね。
まふゆへ。
まふゆ、今楽しい?
幸せ?
幸せだったらとっても嬉しいです。
好きな人いるでしょ?
お母さん分かるよ。
その人に伝えて欲しい。
「まふゆをお願いします。少しわがままだけど、とっても可愛い子です」
ってね。
まふゆ、あなたはお姉ちゃんも支えて欲しい。
でもまふゆは強い子だから
1人で抱え込んでしまうでしょう。
でも、2人で支えあって生きて。
私の分も…頑張って生きてちょうだい。
お姉さんを宜しくね。
お姉ちゃんへ。
お姉ちゃん、学校はどう?
今はとってもしんどいかもしれないけれど、
私の夢の美容師。
頑張ってなろうとしてくれてるのよね。
ありがとう。本当に感謝している。
晴れ晴れとした美容師の姿見たかったね。
まふゆに代わりに見てもらおっか。
お姉ちゃんは辛い思いさせたね。
私のせいで全然遊びに行けないよね。
本当にごめんなさい。
お姉ちゃん、もう泣かなくていいのよ。
お姉ちゃん、成人式、見れなくてごめんね。
お墓に写真置いてね。
あと学校のお金。
お金は大丈夫よ。
私の保険金はお家に入るし、お父さんのもあるわ。
お姉ちゃん、任せちゃってごめんね。
これからも…家族を宜しくね。
ふたりとも 大好きよ
幸せに 生きなさい。
母より。
姉「お母さんの…馬鹿…」
ま「母さん…」
僕は涙を堪え、手紙を封筒にしまう。
そして立ち上がり言った。
ま「そらるさん…お掃除、お手伝いしてくれますか?」
するとそらるさんは立ち上がり
そ「うん」
姉ちゃんは泣き疲れて眠ってしまっている。
だから部屋に連れていき、眠っている。
僕は割れている母さんのコップや茶碗の破片を取る。
その破片は細々としていた。
ま「これじゃぁ…修正する事も出来ない…」
僕が茶碗の破片を見ていたら
チクッと指に刺さる。
そ「まふ…指」
指からは少し血が出ていた。
ま「あ…」
そ「まふ…おいで」
そらるさんは自分のカバンから絆創膏を取り出し、貼ってくれた。
ま「ありがとうございます…」
そ「うん」
そらるさんは僕の頭を自分の方へ寄せる。
僕はビックリして、そらるさんを見ると
そらるさんは少し目に涙を浮かべていたけれど、遠くを眺めている。
そ「俺の前では…泣いていいよ」
僕はそらるさんの中で泣いた。
その優しく包み込む腕は、とても暖かい。
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