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あの星をもう1度… 48
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まふまふside
そ「ここは…こうしてここを使うの。……そうそう。」
そらるさんは僕を覆う様に、机に手を置き、教えてくれる。
その時、心臓の音がバレそうで…。
するとコンコンと扉の音がする。
姉「まふとそらる君居る?」
ま「開けていいよ」
姉ちゃんがガチャっと扉を開ける。
姉ちゃんは深刻そうな顔をしていた。
姉「あのね…」
ぼくとそらるさんは首を傾げる。
ま「姉ちゃんどうしたの?何かあった?」
すると姉ちゃんはゆっくりと口を開ける。
姉「あのね……美容学校のコンテスト……受かったの!!」
姉ちゃんが僕に抱きついてきた。
コンテストとは、髪のセットやメイク、ネイルのコンテストに出たらしい。
姉ちゃんは美容師を目指しているから、今年はカラー&セットのコンテストに受かったそうだ。
受かると国家試験の効率も上がり、
成績も上がる。
そしてスタイリストとしてみんなより早く仕事を見つけられる。
そして何より、このコンテストに受かると
美容師(仮)として働くことが出来る。
国家試験はまだ持っていないため、美容師として働くことは出来ないけれど、
雑用係やお会計などの細々としたお仕事や、美容師の意見などを聞いて成長する機会を与えてくれる。
ま「良かったじゃん!姉ちゃん流石だね!」
姉「うん!うんっ!ありがとう…」
姉ちゃんは目に涙を浮かべ言った。
とても喜んでいる様子で良かった。
姉ちゃんはこの日のために徹夜してアイディアを考えていたり、
参考書をみたりなど、沢山練習していた。
姉「それで…ね、私は一人暮らしをしよっかなって……」
姉ちゃんはきっと僕に遠慮しているのだろう。
でも僕は笑顔で言った。
ま「そっか…でもそれで姉ちゃんの夢が叶うなら応援するよ!」
すると姉ちゃんも笑ってくれる。
姉ちゃんが体験で入る美容院や今入っている美容学校が遠い。
だから一人暮らしする事を決めたのだろう。
きっと今の状況で僕になかなか言えなかったのだろう。
でも姉ちゃんの夢が叶うなら全力でフォローするし、頑張ってほしい。
姉「まふ…あんたはどうする…?おばあちゃんの家行く?」
姉ちゃんが寂しそうに聞く。
ま「ううん、僕はここに残るよ。婆ちゃんと一緒に暮らす。だから安心して」
姉ちゃんは少ししょんぼりしていたけれど、僕は笑って返す。
もう姉ちゃんは1ヵ月もしないうちに家を出るらしい。
友達とシェアハウスらしい。
そ「いいな…シェアハウスとかしてみたい…」
ま「ですよね…絶対楽しいですよ!」
僕達がそんな話していると、
おばあちゃんがひょこっと顔を出す。
ま「おばあちゃん!?」
叔母「あら、そらる君おはよ〜」
おばあちゃんがそらるさんに手を振る。
するとそらるさんは「おはようございます」とペコッと頭を下げる。
いつの間にこんなに仲良くなったのだろう。
叔母「おばあちゃんね、お友達とお茶に行ってくるわ〜」
フラフラしながらもおばあちゃんが家を出る。
それに姉ちゃんも学校へと向かった。
そ「賑やかだな…」
ま「はい!とっても…楽しい……です」
するとそらるさんは僕の頭を撫でた。
そ「そっか」
そらるさんには何でもお見通しなんだ。
僕のこの「悲しみ」と「楽しい」気持ちを分かってくれている。
そういう所はとっても家族みたいだ。
するとそらるさんが凄い言葉を発する。
そ「まふ…今日俺の家泊まる?」
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