アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
キスの日
-
そらるside
今まふが家に来てる。
呼んではないけれど、きたいって言うから良いよとは答えた。
作業中、まふがまるで「構って」と言ってるかのように話しかけてくる。
まふが俺に特別な感情を抱いてることなんて知ってる。
でも何も言わないし拒絶もしない。
それが今の俺達の関係を壊さないために出来ることだから。
まふがそういう感情を抱いて仕方ない話。
でもそれを拒絶せず、見ぬ振りをするのが今の俺の役目だから。
もしもまふが俺に告白をした場合、
それはもうAfter the Rainも潰れて、どちらが歌い手から消える存在にならなければならない。
何故ならそれは俺がまふの気持ちを受け止める事が出来ないから。
でもまふもそんなに馬鹿じゃない。
多少は考えて動くだろう。
ってこんなこと考えてても全然作業進まないんだけど。
するとまふがすごい言葉を発した。
ま「もう…毎日が暇です。もう女の子でも作ろうかな」
その時、俺の手は止まる。
そ「それまじで言ってる?」
俺はなんでこんな事聞いてるのだろう。
まふのことは恋愛相手として見ていない。
だけどこの言葉は、まふが本当に思っていることではないと知っているから。
これは俺が馬鹿な考えなだけ。
まふが本当に女の子に興味を持ってるだけなのかもしれない。
ただ自分の事を嫌われるのが嫌なだけかもしれない。
するとまふからも返事はない。
俺はまふのほうを振り向く。
するとずっと俯いていた。
そして1粒の光がまふの顔からこぼれ落ちた。
まふは顔を上げた。
すると顔を赤くして俺に言った。
ま「だって…毎日が辛いからっ……こんな恋愛悲しいだけなのにっ!……でも好きだから…」
そう…だよな
俺は今までまふに1番辛い対応をしてきたのかもしれない。
まふにとっては、最初から切り離してもらった方が良かったのかもしれない。
それは俺がただの偏見を持っていただけ。
俺の間違いだった。
ま「でも…僕はこの関係でいたいです。だったら…ずっと一緒にいれるでしょ?」
まふの声は震えている。
まふはきちんと俺の事を恋愛対象として見てくれている。
でも俺が中途半端な気持ちで付き合ったら
まふはもっと辛い気持ちでいるから。
ま「だからっ…僕は……っ!!!」
どんどんと震えていくその声が耐えられない。
俺はついまふに抱きついてしまった。
まふは驚いているのか、動かない。
そ「まふ、俺はお前が嫌いじゃない。だけどお前のその特別な感情は受け止められないから…」
まふは俺の胸の中で泣いている。
こんな中途半端な俺がまふに辛い思いをさせていた。
そんな俺が気に食わない。
だってまふは
1人の大切な"友達"だから。
___________
今回は作者が初めて、「両思い」ではない
作品を書かせて頂きました。
私的にはかなり好きな作品です。
同性愛というのは日本ではまだおかしいものだというような扱いを受けています。
だけどそれは仕方の無いのかも知れません。
でも、同性愛というものは存在しているということは知って欲しいです。
それも愛の形です。
それでもこの話のそらるんは
「受け止めることは出来ない」と言ってますよね。
まふ君にとってはとっても辛い返事です。
でも、拒絶はしてません。
1人の友達として見ている。
恋愛相手として見てはいないけれど
1人の大切な人間だと見てくれています。
それはとても優しさが出てるのかなぁと、
答えることは出来ないけれど
それでもまふはまふまふだろって
言ってくれているようで。
こんな人がもっと増えればいいなぁと
思い、この作品を書きました。
BLoveを読んでいる方達はそんな拒絶をするような方はいないと思います。
でも少しでも同性愛というものを知って頂けたらと思います。
作者からでした。
長々と失礼しました。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
135 / 175