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あの星をもう1度… 79
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そらるside
まふをおぶって丘まで歩いていた。
絶対怖かったと思う。
なのに一人でこんな夜中に丘まで来させようとした俺が悪い。
本当に申し訳ない。
するとまふが背中に身をゆだねる。
落ち着いたのかな。
ま「そらるさん…パーティどうでしたか?」
え…?
なんでまふがパーティの事を?
そ「パーティの事…知ってたか。黙っててごめん」
ま「いえ!センラ先輩が教えてくれたんですよ」
そうか…。
センラは全部知ってるしな。
そ「パーティは…そうだな…楽しかったよ」
ま「ふふっ良かったです」
まふが優しく笑う。
さっきあんな事があったけれど
こうやって笑ってくれるまふは
とても強い。
少し暗い坂を登る。
するとどんどん緩くなり、丘に着いた。
そ「もう大丈夫?」
ま「はい!」
俺はまふを下ろす。
あの心地良い感じも良いけれど
まふの表情が見にくかったから。
ま「やっぱり綺麗ですね」
雲一つ無い真っ暗な空に
丸い大きな満月と綺麗に輝いている沢山の星。
でも…これが最後なのかもしれないな。
俺はまふのほうをみる。
まふは空を見上げていた。
そして俺に気づく。
そしてふふっと優しく微笑む。
もうこの笑顔は見れないのか?
それともまた1年後に見れる?
俺の中にたくさんの疑問が浮かぶ。
アメリカに行かない方が、まふの幸せに繋がる?
会社を受け継いだ方がまふを幸せにできる?
"今のまふの幸せは何?"
そ「まふ…話すことがある。」
まふは首を傾ける。
一言でこの笑顔が無くなることが分かる。
けれど…伝えなければならない。
そ「俺、アメリカにいく」
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