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一番 4
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そらるside
俺達が外に出ると、luzは口を開く。
る「なんでまふ君がそらるさんの家にいるんですか?」
そ「同じマンションに住んでるんだし、別にいいでしょ」
る「そういう事じゃないです。決めましたよね?お互いにまふ君に近づかないって」
そう、互いに決めた。
2人がまふの事が好きで、でもどちらかだけが叶う恋はとても悲しい。
だからいっその事、近づかない。
友達以上の関係にはならないようにする。
そう決めた。
そ「まふが勝手に来たんだから仕方ないでしょ。それに断ったらまふが悲しむけど。」
る「何ですかそれ。自分が好まれてるって自慢ですか?」
そ「別に自慢した覚えはないけど。って話って何?」
するとるすが俺の右頬に拳を入れる。
俺はその刺激で後ずさりをする。
そ「ねぇ、それおかしいよね」
る「じゃぁそらるさんも殴り返せば?」
俺はるすの腹に蹴りを入れた。
る「っ…あなたはどうしてまふ君の隣にいるんですか」
そ「そんなのっ、好きだからに決まってんだろ」
る「るすもですっ!なのに…なんで、何でそらるさんの方が!!」
そらるさんの方が…?それはどういう意味…
するとガチャっと扉が開く。
すると俺の頬に強い刺激と鈍い音が同時に響く。
強い刺激で、俺とるすは尻もちをつく。
扉の先を見ると、そこに天月がいた。
る「え?…」
俺達は天月に殴られたんだ。
天月は今まで見たことのないような表情で俺たちを見つめる。
天「ふざけんな!互いに殴りあって、勝ち負けなんて決めて!それでもまふ君の気持ちが決まるとでも思ってんのかよ!!そんな争いごとをして、一番悲しむのはまふ君なんだよ!」
天月がここまで怒っているのは初めてだ。
いつもの敬語はなくなり、爽やかな笑顔もなくなっていた。
確かにまふの気持ちなんて考えてなかった。
でも知りたくないんだ。お互い。
片方に気持ちが決まっていたら、どちらかが悲しむことになる。
だからこそ、こんなくだらない事をしていたんだ。
天「どうせ、負けたとかそんな争い事でもしてるんでしょ。馬鹿馬鹿しいです。」
るすはコクんと頷く。
そ「…うん」
天「2人とも、1度まふ君の話も聞いたらどうですか。ね、まふ君」
天月は扉を見つめる。
するとガチャっと扉が開く。
そこには赤く目を腫らしたまふがいた。
そして俺に飛びつく。
ま「やめてっ……そんな争いしないで」
俺は焦った。
だってまふが俺に抱きついてきたのだから。
するとるすはため息をつくと、まふの頭をそっと撫でる。
る「そっか…はぁ〜あ、天月君、mix手伝うよ」
天「本当!?ありがと〜」
そう言って部屋の中へ戻っていった。
取り残された俺とまふ。
まふは俺に抱きついて泣いていた。
ま「そらるさん…」
俺は怖かった。なんて言われるのか。
絶望されるのか。
まふはそっと口を開く。
ま「僕もそらるさんが好きです」
俺は固まった。
でも俺の気持ちに嬉しさと罪悪感があった。
そ「…まふ?……本当に?」
ま「はい…僕、さっき天月君に相談してたんです。そらるさんの隣にいたら心が締め付けられるように痛くて…、でもそれって恋だって教えてもらったんです…だから」
俺はまふに抱きついた。
そ「ありがとう…そして…ごめん」
ま「はい…もう争いはしないで……僕の好きな人が傷つくのは嫌ですから…」
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