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はじめの一歩②
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放課後……
当初の予定だった四人に加え、級長ほか十人の生徒が集まった。クラスの半分以上が集まってしまったので、どう教えるのが良いものかと脳がせわしく回転する。
「君ィ、こういうの初めて? 緊張してるね、力を抜いてごらん……?」
「はうっ!?」
突然、下衆いたオヤジのような口調と手つきで背後から肩を揉まれた。驚いた俺は思わず相手…淳に裏拳を喰らわす。くそ野郎、反射で情けない声を上げてしまっただろうが!
「痛ぁい!……もお宰次が硬くなってるから心配してあげたのに!あ、可愛い声ごちそうさまです!!!」
「こんなふざけた心配の仕方があるか!脅かすな!あとネタ帳にメモするのやめろ!」
「……ふふ」
「宰次くんって意外とイジられキャラ……?」
恐々と言った様子だったメンバーの表情が少し緩む。
「断じて違 「ああ見えてイジられるのが快感なんだよ!」
「……淳。貴様そんなに地獄へ墜ちたいか」
これから真剣な話をしようという時にまで何をふざけているんだ!と淳の頭を二三度はたいていると、ドッと笑いが起こった。 ……まあ、空気が和んだ事に免じてこの件は不問にしてやろう。俺は改めて咳払いをする。
「あー、急な呼びかけに集まってもらって、まず級長共々礼を言いたい」
「宰次、殿さまみたいな喋り方してないではやく本題に入ってよっ!」
「ああもう、やかましいなお前は!」
「……護身術と言っても、『これを使えば素人でも相手を倒せる』というものではない。あくまで隙をついて逃げるために使って欲しい……」
…………
……
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