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そして、現在に至る。
「ン!はァ、ンク」
悠は、地面に座り込むなり、もう目の前にいる男から逃げきれない事を悟る。
媚薬が全身に周り、少しの衝撃すら快楽へと変化していった。
ー苦しいー
浅い呼吸を繰り返す。
その様子を見て、平山は一歩一歩確実に悠との距離を詰めて、話を続ける。
「せんぱーい、辛いんでしょ?」
その声音は、明らかにこの状況を楽しんでいるようだ。
完全に追い詰められた悠は、止めてほしいという思いを込めて、精一杯平山を睨む。
しかし、その思いは虚しく、平山は首筋に汗を浮かべた。
更に、雰囲気がガラリと変わり、焦げ茶色の瞳にはまるで欲情した獣の様な表情が伺える。
「何煽ってんの?」
一オクターブ低い声で言い放ち、さらに続ける。
「そんな涙目で俺を見て、誘ってんの?」
先程までの余裕な平山は、もうここには存在しない。
ー...終わりだー
遂に追い詰められた悠が、助かる事を諦めかけたその時。
黒塗りの車が1台、この小さな路地に入ってくる。
するとクラクションが鳴らされ、車は悠の前で停車すると、後部座席から一人の男が降りてきた。
「ここにいたのか、大丈夫か?」
明らかに、平山のものでは無い。
上から降ってくる声は、穏やかで優しく、低音でやけに色気を感じる。
どこかで聞いたことのある声だ。
それに...この人を誘惑する様な甘い匂い。
まさかと思い、目の前の男を見上げる。
「え...なん、で?」
そこには、バイト中にぶつかった、あの綺麗な外国人がいた。
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