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白雪と呼ばれている俺の好きな人 4
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琥珀は、それからずっとブツブツ文句を言っては気に食わない事があると俺の肩を何度も殴ってきた。
「ちょっと、痛いんですけど琥珀さん」
俺は敬語で話しかけ、殴っている途中の琥珀の手を掴む。
「うるせぇ!離せ!殴らせろっ!」
琥珀は俺に握られた手をぶんぶん振って、俺の手から離れようとする。
「えー、そんな事言うのー?」
そんな琥珀を見ながら俺がニヤニヤしていると、琥珀は俺に何か文句を言うかのような目で見てくる。
「なんだよ、なんか文句あんのか」
「琥珀…今日、あの新作ゲームが発売されたのは知ってるよね?」
「ああ…、え、まさかお前……」
俺の意味深な間に、琥珀は段々と目を輝かせていく。俺は琥珀が望んでいるだろう答えを言うために口を開く。
「そのまさか。予約して今日、家に届くんだよ」
「なっ!」
「……したいでしょ、そのゲーム」
「したい!!」
琥珀は、目をキラキラと子供のように輝かせながら俺の質問に即答する。
「じゃあもう殴らない?」
「殴らない!」
「よし、じゃあ今日は俺の家でその新作ゲームしようか」
俺がそう言うと、琥珀は椅子から立ち上がり、俺の肩に手を乗せて子供のように無邪気に喜ぶ。
「やった!やっぱり持つべきものは光希だな!」
「なんだよ、それ」
俺はさっきと違いすぎる琥珀が可笑しくて、そして可愛くてクスクス笑った。
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