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白雪と呼ばれている俺の好きな人 10
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「お前みたいに、隠れてキスはしねぇよ」
「な、…別に隠れた訳じゃ………ッん?!」
俺が言い訳をしている途中で、琥珀は俺の顔を両手で包むと俺にキスをしてきた。
「……俺は、隠れずに堂々とするけどな」
ニッと口角をあげて笑う琥珀。
「な、なな、…なにして……」
「お前が隠れてしたキスだよアホ」
段々と何が起こったのか理解した途端に、恥ずかしくなった俺は腕で口元を隠す。
…き、キスされた……琥珀に、キス…?!俺がじゃなくて?!
パニックになってる頭、そして顔が熱くなっていくのが嫌でもわかる。心臓のドキドキも止まらない。
俺の反応を見ながら、いたずらっ子のように琥珀は笑い、俺を見下ろす。そんな琥珀を見て、俺は心臓が鳴り止まないまま、軽くムッとした。
「……琥珀、…もしかして俺の事煽ってるの?」
「さあ、どうだろうな」
余裕のある笑みを浮かべた琥珀を見て、俺は琥珀の腕を軽く引っ張る。バランスを崩した琥珀は、小さく声を漏らした。
さっきより近づいたお互いの顔に、俺達は驚くことも恥ずかしがることも無く、何も言わずにただ見つめ合う。
少しの沈黙の後、俺は琥珀の後頭部に手を当てる。それからすぐ強引に琥珀の顔を自分の方に引き寄せて、キスをした。
琥珀は嫌がる素振りは見せずに、俺のキスに応えてくれる。
俺達は何度も触れるだけのキスをして、何分か、何時間かも分からず…時間感覚だけが狂い、全てが分からなくなるような時間を過ごす。
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