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Being in love?.1
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鳥のさえずりが聴こえてくる廊下を渡る者は皆足早に静々と通り過ぎる。
それぞれが自分の役目をこなす為忙しなく宮殿内を行き交うのはいつもの早朝の風景だ。
だが、そうやって誰もが通り過ぎるドアの向こうで悩まし気な声を漏らす者が一人いた。
「あッ…、そこ……ッ」
「ここか?」
「ん…っ…あッ!それ…、あぁ…っ!」
一人には大きいベッドをギシッギシッと軋ませて重なる影が二つ。
そのどちらも限界が近く、繋がった部分の摩擦が次第に激しさを増していく。
嬌声を洩らす肌に滲む汗は差し込む陽の光が反射し、エリスの柔肌は薄っすらと砂金を纏ったようにキラキラと輝きを見せた。
「…っは、エリ…っ」
「あっ…!ダ、メ…!中に出しちゃ…ッ!」
「!無茶言うな…ッ、もう…出るッ」
「やッ…ダメ!あっあぁッ──!」
横向きに背後から抱えられたままエリスの下腹部の奥でドクンッとアルベルトの熱が爆ぜ、彼に扱かれていたエリスの雄芯も白濁の欲を散らせる。
男達に陵辱された日からもう何度同じベッドで朝を迎えただろう。
エリスの身体に残された忌まわしい傷痕はほんの僅かになっていた。
「随分綺麗になったな…もうほとんど解らない」
「…………」
「…?何をむくれている?」
「中に出さないでって…最初にあれだけ言ったのに」
痣のあった肩にそっと口付け感傷に浸るアルベルトとは裏腹に、むすっと顔を背けたエリスは自分の希望が叶わなかった事に眉を顰める。
何もそれ自体が嫌だった訳では無い。ただ彼には困る要因があった。
「仕方ないだろ?この体位じゃ引き抜くのは難しい」
「だったら別の体位で良かったんじゃ?朝から湯浴みの準備をお願いするのがどんなに──ッ!?なんでまた、動かす、の…っ!」
「これと言って理由はないが?お前こそなぜそんなに朝は嫌がるんだ?夜は良いと言うのに」
そう言ってアルベルトはニヤリと口角を上げて今だ中に埋めているモノでゆっくりと挿入を繰り返す。
すると繋がりを持った部分はとろみのある卑猥な水音を立て、ぐちゅぐちゅと中を掻き回されるたびにエリスは背中を震わせた。
…彼はこの感触が好きだ。
「あッ…ン…!ずる、い…っ」
「お前は本当にこれが好きだな、腰が浮いてるぞ?」
「だってっ…、アルにされると、ぞくぞくして…気持ちい…ッ」
「っ、あまり煽るな。…と言ってももう遅いか。お前から離れられるタイミングを逃した」
アルベルトの囃し立てる声がエリスに羞恥心を生み出したが、彼にとってそれは更なる快楽へと繋がる要素でしかない。
収まりかけたエリスの情欲は再び火を灯し始めアルベルトの固さを取り戻しつつある陰茎を締め付けた。
そうして二人がたて続けにまた行為を行いかけた時、彼らを現実へと引き戻す物音が聞えてアルベルトの動きが止まる。
「アルベルト様。早朝に申し訳ありませんがよろしいでしょうか?」
「!?エドか、全く…。なぜこうも毎度毎度…」
乾いたノック音とドア越しに聞える凛としたエドリオの声で朝の甘い時間は終わりを告げる。
ほぼ毎朝がこれの繰り返しだ。
「仕方ないよ…、ほらもう抜いて」
「……気に入らないな。」
「え?──っわ!なにを!?」
「このままじっとしていろ。エド、入れ」
いたずらっ子のような笑みを見せ、アルベルトは蹴っていたシーツを手繰り寄せるとそれを自分達の上に被せた。
そして身体の繋がりを解かずにあろう事かエドリオに入室を許可し、驚愕したエリスの顔を見てまた笑う。
「失礼します。まだお休みのところを申し訳ありません。…エリス様も」
「い、いえ…」
「用件はなんだ」
エリスを後ろから抱きかかえた状態で頬杖を着き、アルベルトは平然とエドリオに声をかける。
だがエリスの心は穏やかじゃない。
自分の中で体積を増していくモノがいつ動き出すのかと気が気じゃなかった。
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