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「しかし…」
「構わん。さっさと言え」
エドリオはアルベルトの腕の中にいるエリスへ視線を落とした。
その視線はシーツの中を見透かされているような気にさえさせる執拗なもので、自然とエリスの身体に力が入り中を締め付ける。
「っ……。エド、今すぐ言わないなら出ていけ」
「……では申し上げます。先程、西からの休戦要請が届きました」
『……!?』
「王は何と?」
「それが……」
「あぁ、またハーレムか。血は争えないものだなぁ、エリス?」
「ぁッ…!」
身体を動かした拍子に一度軽く中を突かれエリスはたまらず小さな声を漏らす。
「エリス様…?どうかなさいましたか?」
「ッ…なんでも…ない、です…」
怪訝そうなエドリオにそう答え、エリスはシーツに顔を埋めた。
数を重ねるごとにアルベルトの味を覚えたエリスの身体は今では歯止めが効かない程敏感になり、当たり前のように彼からの快楽を求める。
だからこそエリスは唇を噛み締めて声を押し殺し必死でその愉悦に耐え忍んでいた。
「最終的な決断は王が下すだろうが…いいだろう。役人共を叩き起こして召集させておけ。俺もすぐに向かう」
「かしこまりました。では、失礼します」
エドリオが退室するのを耳で認識したエリスはドアが閉まるのを目で確認し、すぐさまアルベルトを横目で振り返った。
「動いて…ッ!早く!」
「言われなくとも」
煽られていたのはエリスだけではない。
ひくひくと強弱をつけて締め付ける彼の中に翻弄されていたアルベルトは遠慮なく腰を強く打ち付けた。
荒々しいその行動は彼が高潮している事を物語り、アルベルトが動くたびに溶かされたそこから白濁の蜜が泡立ち溢れ出す。
「あッあぁっ!アル…っ…!アルっ……!!」
「イキたいんだろ?イけよ…ッ、自分で扱け」
時折息を詰めるアルベルトに彼も限界が近いことを悟ったエリスは透明な体液を垂らす自分のモノに手を滑らせた。
すると強い甘美な悦に内腿が引き攣り腰から下が震え悶だす。
「あ…っ、エリ──っ!」
「んッぁ…、あっン…!イ…クっ──!」
彼に中で熱せられた精を吐き出されたのは何度目だろう?
そしてそれで快感を得るようになったのはいつからだったか。
トクンっと中で震えて熱を注ぐ彼と重なるのは身体だけじゃない。
空っぽだった器に水が注がれ満たされるような気分だ。
(なんだろう…この感じ…)
喜悦の後の微睡みでエリスは漠然とその答えを探し求めるが、不意にアルベルトの雄芯が中から出ていき身体をぴくんっと反応させた。
「これから忙しくなるぞ」
「…?どうして…?休戦するんじゃないの?」
「さぁな、それは王が決める事だ。だがどちらにしろやる事は多い。当分の間お前と遊んでる時間は無さそうだ」
アルベルトはベッドから起き上がると素早く服を身に纏い、まだシーツの中で横になるエリスの額に口付けを落し楽しげに笑った。
「湯浴みが気になるなら湯を持ってこさせるからそれで身体を拭け。これならいいだろ?」
「……うん。いってらっしゃい」
「ああ。お前はもう一眠りしてろ。夜にまた来る」
そう言って背を向けたアルベルトの表情は嬉々としている。
それが意味するところを察したエリスは目を細めて覇者の背中を見送り、ドアが閉まるのを見計らいベッドから起き上がった。
「休戦要請……動きだしたみたいだね」
ふわりとシーツで身を包み白くしなやかな脚を併せ目から覗かせ、エリスは小さなバルコニーの外へ一歩踏み出す。
そして目を向けたのは活気に溢れた街ではなく、その先にある遥か遠くの見えない街。
エリスはベールに包んだ想いを幻想に馳せ、読めない表情でその方角をしばらく見つめていた。
「エリス様…!」
「!?どうしたんですか、エドさん?そんなに慌てて…」
予告なくドアを開けたエドを振り返ると、彼は黄金の器を手にしている。
それを見てエリスはアルベルトが言い残した"湯を持ってこさせる"という言葉を思い出したが、エドリオの様子はそれに反するものだった。
「その様なお姿で外に出られては困ります…!皆、仕事になりません!」
「え?あ……」
エドリオの視線を辿り下に目を遣れば、外に居る兵士や庭師などが数人、エリスを見上げたまま彼の妖艶さに取り憑かれでもしたように食い入る目付きをしている。
それを見たエリスはエドリオが気付かないところでクスッと小さく笑い、自分を崇める彼らに笑顔を見せた。
「ごめんなさい、そんなつもりは無かったのですが…」
「えぇ、そうでしょうね。彼らに愛想を振り撒くくらいなら皇子にした方が余程意味がある」
「っ──!!」
エドリオは持っていた器を置くとその手でエリスの腕を強く引きベッドへ投げ出した。
彼の突然の態度にエリスは吃驚し目を大きくしたが、すぐに敵意を表し注視する。
だがそんなエリスの瞳に彼はいつもの笑みを浮かべた。
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