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「そのような淫らなお姿を他の者に見せたとあらば怒りを乞うのはあなたです。違いますか?」
「……そう、ですね」
「では今後、このような事は二度となさらぬ様に。あなたは他人に付け入るのが上手い…ご自分でもお解かりでしょうが、それはあなたが思っている以上だ」
「ッ…!?エド…さん…っ」
拒絶を許さないエドリオの強い眼差しに縛り付けられ、伸びてきた彼の手が自分の腹部に触れようともエリスは見動きがとれなかった。
そして唯一動く視線でエドリオの動作を追えば、その手は腹部を滑らかに撫でてろくに処理もしておらず内腿に伝うアルベルトの雫を指で掬う。
「日が高いというのに見境もなくあなたは…。まるで盛りのついた猫のようですね」
「っ…!!」
そう侮辱したエドリオは何を思ったのか、薄い唇から赤い舌を覗かせると掬った彼の精を舐め取った。
しかし目線はエリスから反れず、好戦的な目で彼を見つめている。
その行為に辱めを感じたエリスは顔を赤くしつつも真っ向からエドリオを睨み返した。
彼が何を考えているのかエリスには全く解らず、そんなエドリオの存在は彼にとって脅威でしかない。
「そんなに恐い顔をなさらないで下さい。せっかくの美貌が台無し…いや、これはこれで魅力的ですが」
「あなたは…っ、一体何が仰りたいのですか…!」
「ふふっ、そうですね…。強いて言うならば────私の目は欺けませんよ?」
「!!…何の事を仰っているのか私には解りません…」
「えぇ、今はまだそれで結構です。……"今は"、ね。」
強い眼差しをぶつけ虚勢を張るエリスを深い海の色をした深蒼の瞳が冷たい眼差しで見透かそうとする。
だが揺らぎを微塵も感じさせないエリスにふっと息を吐き、エドリオは何もなかった様子でいつもの雰囲気に戻った。
「仰せつかわりました湯はこちらです。よろしければまた私が後始末をして差し上げましょうか?」
「…結構です。そのくらい自分でできますから」
「おや、これは失礼。あなたの方が私よりも慣れておられますね、差し出がましい事を」
「っ…出ていってもらえますか?」
「はい、もちろん」
エリスがここへ来てすぐの頃とエドリオの印象は随分変わっている。
良く言えば主に忠実な従者。
しかしエリスに対する彼の視線は完全に敵意を見せ、アルベルトのいない所ではしばしば衝突する事があった。
だがこれも主への忠誠心の表れだと思えば、やはりエドリオはアルベルトにとって無二の存在なのだろう。
「……オレと違って」
湯を絞った布で内腿に滴るアルベルトの欲を拭いそう呟けばエリスの胸の奥がチクリと痛んだ。
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