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163/鈴原玲side
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「あー......何やってんだろ、俺」
陽先輩の家のソファに座って頭を抱えていた。
先輩は今、寝室でぐっすり眠っている。今日はちょっと無理をさせすぎたかもしれない。
優しくしたい、大事にしたいのに、いざ先輩が誰かに持っていかれそうな気配がすると、ドス黒い感情を抑えきれない。
先輩は悪くないってわかってるのに、先輩にあたって酷く抱く。
こんなんじゃ、DVと一緒だ。
もともと俺の片想いから始まった恋。
今では、先輩も俺のことを好きだと言うけど、でもやっぱり俺のと先輩のは違う気がする。
俺は先輩しかいないけど、先輩は俺じゃなくても良かっただろう。馬鹿みたいに愛してくれれば、そいつでいい。陽先輩が求めていたのは、無条件の愛だから。
だから、これから立花が先輩を奪っていく可能性はある。
......絶対、させないけど。
とにかく、明日からはもっと冷静になろう。
そう思いながら、俺はソファに倒れるように眠りについた。
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