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俺の家.3
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「俺、叔母さんと寝たんです」
「え......?」
「俺の従姉妹......叔父さんの娘とも寝ました」
言いたくない。忘れたい。
けど、俺は......
「俺は自分があの家にいれるように、自分の家が.....俺の家がまた無くならないように、必死だったんです」
叔母さんは俺のことを色目で見てきた。
家に居たいなら、それ相応のことをしろと何度も何度も強要してきた。
叔父さんとのソレはもうつまらなくなったと、そう言っていやらしい顔で声で、俺の身体を何度も何度も。
「それからです。俺が遊ぶようになったのは。受け入れてもらえるなら、もう誰でも良いやって」
あのクズの女の娘もクズで、叔父さんにバラされたくないならと、俺を脅してきた。
俺はどんどん壊れていって、もう取り返しはつかなくて。
『人間のクズが!!』
叔父さんが俺をクズ呼ばわりするのも当然で、気づいたら、俺と叔父さんは一人ぼっちになっていた。
また失敗した。
俺の家が、自分の居場所がまた無くなって、俺は一人に戻る。
怖くて怖くて、あの部屋に戻ったときに、俺は心からホッとした。
ここには、親が俺のことを思ってくれた証拠があるじゃないか。あの内鍵は俺のためだけにある大事な宝物。
「涼太くん」
一気に話して、ずっと口を閉じたままだった誠さんが俺を呼ぶ。
「あれは違うよ。あれは涼太くんを思ったものじゃない。自分たちのことしか考えていないものだ。決して、宝物なんかじゃない」
誠さんはいつも正しい。それが眩しくて痛くて、消えてしまいたいとさえ思ってしまう。
だけど、それだけじゃない。
「......はい。分かってます。あれは違うって、誠さんが教えてくれたから。誠さんが本当の家をくれたから」
この人が俺に生きる意味をくれた。
誰にも望まれなくて、クズな俺に生きてて良いんだって言ってくれた。俺が必要なんだって言ってくれた。
「誠さん......早く家に帰りたい」
俺は涙を流して、そう呟いた。
「うん。帰ろう。俺たちの、俺と涼太くんのお家に」
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