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81/鈴原玲side
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そして今日。
真希さんとふたり、家に帰るため、電車に揺られていた。
家、というのは、俺の実家......父さんたちの愛の巣だ。
今は仕事でいないけど、あの人たちはすぐイチャイチャしだす。
前に、学校から帰って来たら、キッチンで繰り広げられていたことがあった。
子供が帰って来る時間にヤるとか馬鹿じゃないの。
俺の父さんはかなり強引なので、太樹お父さんに申し訳ない。
「ごめんね〜。買い物付き合わせちゃって」
くだらない昔話を思い出していると、横から声がかかる。
「悪いと思うなら、家出なんかやめて帰ってくれない?」
もう五日、陽先輩にあっていない。
一瞬も会えないって、俺には地獄だった。
「えー、私は一人で大丈夫って言ったのよ?怒るなら太樹叔父さんにして」
「お父さんなら、そうするってわかるでしょ。真希さんのこと大好きなんだから」
「えへへ。私も叔父さん優しいから好き。ていうか、まだ律儀にお父さんって呼んでるのね」
「まあ、小さい頃からそうだったし、変える必要はないかなって」
それに、いつかは本当にお父さんになってもらうし。
ニヤついていたのか、真希さんは納得したように言う。
「ああ。今、陽くんとお付き合いしてるんだっけ?」
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