アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
突然の来訪者 2
-
「ど、どうしてローザが…?」
ローザは学校に居るバズだ。
ここに居るはずなんて無いのに…
「何よその反応。久しぶりに会ったって言うのに喜んでくれないの?」
ローザは拗ねたように口を尖らせる。
「そ、そんな事ないよ!凄く、嬉しい…」
慌ててそう言えば、満足したようにローザは微笑んだ。
「で、平日のこんな夜遅くにどうしたんだ?」
ローザの後ろから現れたグレンが心配そうに尋ねる。
こんな時間に女の子が1人で来たのだ。
優しいグレンが心配しないはずが無い。
僕だって心配している。
学校で何か会ったのかな…?
でも僕達が心配する事は無かったみたいだ。
「特に何かあったわけじゃないんだけどね。明日はうちの学校の創立記念日でお休みだから遊びに来ちゃった!」
無邪気に笑うローザに僕はほっとする。
でもグレンは少し怖い顔をしていた。
グレンのこんな顔、初めてみた。
怒ってるの?
ママみたいに、グレンも怒るのかな…
………怖い
「こんな時間に1人で来るなんて…頼むから危ない事はしないでくれ。来る時は迎えに行くから、これからは連絡しろ。」
「…ごめんなさい」
グレンは静かにローザを叱った。
でもそれはママのものとは違っていて、心からローザの事を心配してくれてるんだって分かった。
ローザの事大事に思ってくれてるんだって思うと凄く嬉しい。
でも、嬉しい気持ちと共に僕の中にモヤモヤとした初めての感情が生まれた。
グレンが僕を大事にしてくれているのは知っている。
でも僕は1度もグレンに叱られた事がない。
別に叱られたい訳じゃないけど、あんな風に叱って、心配して貰えるローザが羨ましかった。
「分かってくれたのなら、もういい。…怒ってしまってすまない。」
しゅんと落ち込んでしまったローザの髪をグレンが撫でる。
そんな2人を見て僕の胸はギュッと締め付けられるように痛くなった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 151