アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
会えない日々
-
「坊ちゃん、ダンナ様からお電話ですよ。」
ある日の事。
いつも帰宅する時間に帰ってこないグレンを心配していると電話がかかって来た。
「グレンさんっ!どうしたんですか?」
僕は電話の子機を飛びつくように受け取り電話に出る。
「あぁ、エディか。」
電話の向こうのグレンは少し急いでるみたいだった。
「グレンさん?」
「すまない、今日は家に帰れそうにない。」
「えっ!?」
「詳しくは言えないが仕事でな。数日は帰れそうに無いんだ。」
僕がここに来てこんな事は初めてで戸惑ってしまう。
だってもうずっとグレンと一緒にいたから。
しばらく会えないと思うと寂しくて声が出ない。
「本当にすまないと思っている。」
何も言わない僕が怒ったと思ったのか真剣に謝ってくれるグレンに、何だかコッチが申し訳ない気持ちになってしまう。
別に謝ることじゃないのに。
お仕事だから仕方ないのだ。
応援しなきゃ。
「僕は、1人でも大丈夫です…お仕事頑張って下さい。…お気を付けて。」
それからグレンは戸締りの話とか気を付けてくれとか言って電話をきった。
全く、心配症なんだから…
なんて思いながら僕は子機を置く。
僕だって留守番くらい出来る。
前の家にいた時に一人ぼっちには慣れた。
グレンが帰ってきた時にまた心配させないようにしっかりしなきゃ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
88 / 151