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グレンの話 6
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ベアードの調査資料を受け、主に虐待を受けているのはエディのみだと分かった。
俺は早速動き始めた。
とは言ってもほかの事件もある為それだけに付きっきりにはなれない。
空いた時間を見つけてはバルガー家について調べた。
あれから俺はよくバルガー家の前を通る様になった。
毎朝5時にエディは家をでて日にちが変わる直前に帰宅する。
まともな食事が出来ていないのか高めの身長の割に細くいつも顔色が悪い。
何度も彼に声をかけ、連れ去りたい衝動に駆られたがそんな事は出来ない。
俺はただ、早く決定的な現場をおさえ彼を抱きしめたかった。
俺はいつの間にか、彼に特別な感情を抱く様になっていた。
話してみたい、一緒に食事がしたい、笑わせたい。
そんな想いが日々募る。
こんな感情は初めてで戸惑ってしまう。
ベアードにこの感情について尋ねれば、
「それはきっと親心ですよ。警部にもそんな感情残ってたんですねぇ〜」
とニヤニヤしながら言われた。
「親心、か…」
俺が本当にあの子の親だったら良かったのに。
俺ならあの子を傷つけたりなんてしない。
エディの為に何も出来ていない状況がもどかしかった。
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