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行ってらっしゃい
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「い、行ってらっしゃい……」
「あぁ、行ってくる。」
僕は玄関でグレンをお見送りする。
僕がこの家に来てから今日で丁度一週間。
今日からグレンは仕事に行かなければならない。
この一週間、グレンはずっと僕の側に居てくれたから離れるのが凄く寂しくて僕は俯く。
ここに来るまでは、寂しいなんて気持ち感じた事なんて無かったのに。
「エディ…?どうかしたのか?」
俯く僕を心配して声をかけてくれる優しいグレン。
これ以上グレンに心配かけないようにしなきゃ…
「ごめんなさい…僕は、大丈夫…です……」
「……。」
グレンは何も言わない。
もしかして、怒ったのかな…
僕はゆっくりと顔を上げる。
「やっと顔を上げたな。」
グレンは優しく微笑んで僕の頭を撫でてくれた。
「寂しいか?」
「………はぃ…」
「…そうか。すまない、なるべく早く帰るようにする。それまでいい子で待っていなさい。」
「…ごめんなさい。」
「謝るな。俺は、君には悪いが…俺のいない事に寂しいと感じてくれている事が嬉しいと思っている。」
そう言ってグレンは僕の額にキスを落とす。
「行ってくる。」
グレンが出ていった後、僕はその場に座り込んでしまった。
グレンの唇が触れた場所に触れてみる。
ずっと、感覚が残っている。
それからしばらくは体が熱くて立ち上がる事も出来なかった。
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