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-友達-
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あれから、岩場に座れそうなところがあったのでとりあえず座ることにした。
お互いに無言だったが、先に沈黙を破ったのは紫音だった。
「…俺達、友達やめよう。」
「…え…」
時が止まったかと思うくらいに、周りの音が聞こえなくなった気がした。すぐに言葉の理解ができない。
友達をやめる…俺と紫音が?…どうして?
「こんな関係おかしいし…もう、俺が限界なんだ」
限界って…何の事だよ。
「なんでそんな急に…確かに今の関係は変だけどさ、友達やめるとか…」
「…俺が、もう奏汰を友達として見れないから」
「っ…」
俺は嫌われる事をしてしまったのか。
心臓が煩いくらいはやく鳴っているのがわかる。
「…んで、そんな事…言うんだよ…」
俺がそう言うと、紫音がまた切なそうな、苦しそうな表情を浮かべて俺の頬に触れる。
情けない。目に涙が溜まる。
「…奏汰も、俺と同じ気持ちだったらいいのに」
「…それってどういう…ん、」
一瞬、ほんの一瞬の触れるだけのキス。
「…好きなんだ、奏汰の事が」
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