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「ッそう、た…?」
後ろから紫音を抱きしめる体制になった。
ここは普通の道。誰かが通ってもおかしくない。でも、今そんな事気にしてられない。
「…好きだ」
やっと出た言葉は、その三文字。
…あぁ、そうか。俺は紫音の事好きなんだ。
考えずに出たその三文字。それは俺の紛れもない本心。
言葉に出すと、しっくりきた。
「…え…」
ぴく、と紫音の肩が揺れる。
今、どんな表情をしているのか、俺には見えない。
「…俺も、紫音の事好きだ。今日お前に言われて、気付いた。だから…もう関わらないとか…い…」
最後まで言い終わる前に、俺は紫音に抱きしめられていた。
「ッ…」
暖かい。この温もりが離れていくなんて嫌だ。
「…本当に…?」
珍しく、弱気の紫音の声。
「俺に言われたから…俺もって思い込んでない?」
「…思い込みなんかじゃねえよ。そりゃ気付いたのはお前に言われてからだったけどさ」
「…俺、奏汰の傍に居ていいの?」
「…うん。てか、傍に居てほしい」
ニッと笑って俺も紫音を抱きしめる。
「…有難う。俺も、奏汰が好きだ」
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