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-再会-
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「なあ、あれって…昨日の転校生?」
「何で転校生と九龍さんが?」
「もしかしてあの転校生もやばい奴なのかな」
「…」
俺はそっと柊の方を見てみる。俺に聞こえているんだ。柊に聞こえてない訳が無い。
…雑音が多くて嫌になる。
「なあ九龍…」
「…なに?」
柊が深刻な顔で呼ぶ。
ああ、やっぱり聞こえていた。
そりゃ、こんな嫌な噂が流れてる奴と一緒になんか歩きたくないよなーーーー
「俺…」
"別々に行こう"
そう言われるのを想像し、柊の方に目を向けるとー
「…腹減った。」
「…は?」
俺は思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。
「だーかーら、俺、腹減って死にそう…」
そう言ってお腹を押さえる柊。
「…朝ご飯は?」
「んなの食べてねえよー…お前の事待ってたんだから…あっ」
しまった、と言うように柊が口を閉じる。
「…ずっと待ってたの?」
俺がそう聞くと、ぽりぽりと頬を掻きながら目を逸らす柊。
…いつ来るかも、そもそも通るかもわからない人物を、朝ご飯も食べずに待っていたのか。
「…君って…本当犬…」
「何だよっ!待ってちゃ駄目かよ!!」
…俺の事待つなんて、物好きも居るものだ。
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