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少し前から、不良グループに目をつけられて居たのには気付いていた。だから、柊を巻き込みたくなかった。
「…何でキスしちゃったかな…俺、」
もっと嫌われる方法を取るべきだった。
柊を守りたい。
…不良グループに、俺の大事な人を傷つけると言われた。今までは大事な人なんて居なかったけど、今は。
…柊の顔が思い浮かぶ。
俺の問題なんだから、柊を巻き込む訳にはいかない。
1人で、解決しなくては。
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side奏汰
「なあなあ、聞いたか?九龍の話」
もう耳に穴が開くほど聞いた話。何回目だろうか。
「不良の先輩の彼女寝とったって話だろ?それでボコられたって」
「いやー、彼奴やるよなー本当御曹司のやる事は大胆だわー」
もう聞き飽きたわ。…九龍がそんな事する訳ない。
そう、思っているのに。
この間突き放されてから、まともに九龍と話していない。話しかけようとしても、冷たい目で見られて終わる。
…俺の事は気まぐれに相手してただけだったのかな、なんて考えも頭をよぎる。
そんな感じで、真意を聞けずにいた。
「いやー、九龍の噂、すげえな」
海堂が俺の顔を覗き込んでくる。
「…全然九龍と話してねえみたいだけど、何かあった?」
「…別に…」
「そんなしおらしくなりやがって、柊らしくねえなあ!!」
わしゃわしゃと頭をかきまされる。
「…九龍が何考えてんのかはわかんないけどさ、俺らは信じてやろうよ。」
「…海堂」
そうだよな。いつまでもしおらしくしてても何も始まらないよな。
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