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本読もうぜ
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俺とナリヤは、文学部国文学科だった。
そもそも、この学科は、日本文学が好きな奴の集まりだから、ナリヤとはよく文学の話で盛り上がった。いや、正直、盛り上がったというよりは、もめた。
どの作家が好き、最近はどんな本を読んでる、文豪で言うと誰が好き、どの作品が好き、など、高校の時には出来なかった会話を同年代の奴とするのはとても楽しかった。そりゃ、それで喧嘩もしたけど。
大学に入れば、こういう話を色々な人と出来ると考えてたが、ナリヤみたいなタイプは珍しかった。あとは、何となく大学を出るためにやってきた奴らばかりだった。
ナリヤも俺と同じく、中高の国語の教員免許を取るために授業を取っていた。
授業もほぼ同じで、初めて話しかけられてから、仲良くなるまで時間はかからなかった。
初めてナリヤに誘われて行ったサークルは、飲みサーで、未成年だと主張しても、お酒を頼まれて飲まされた。
一年生はほとんどが未成年のはずなのに、みんなビックリするくらいお酒が強かった。ナリヤもそれに入る。
俺はすぐに潰れた。まずは、顔が赤くなって、そのあと目が開かなくなる。女の先輩が可愛いと言い出したけど、女の人に可愛いと言われると無性に悔しくなって、言い訳を言って、お金を置いて店を出てしまった。
しばらく酔いを醒ますために、外でボーッとしてると、ナリヤもすぐに出てきた。
「俺が誘ったから」
そう言って、家まで送ってくれたから、その日は泊めてやった。
そこから、ナリヤは俺の親友だ。
そんなナリヤが、三回目に誘ってくれた新歓で、俺は運命の再会を果たす。
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