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夏の章二 清明(せいめい)
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突然、背後から声をかけられ、可児は慌てて画面を伏せた。
「な…何? いつの間に…」
「ちょっと前からいたよ。スゲー顔して画面見てたから、何かと思って」
「え?」
「こんなんして」
遊命は、自分の眉根を寄せて縦に皺を作る。
「何か難しいことでもあった?」
「いや…」
可児が話を切り出そうとしたときだった。
「検査、受けんの?」
遊命から核心に触れてきた。
「あ…いや、俺だけやなくて…」
「俺も?」
遊命の問いかけに頷く可児。
「うん、いいんじゃね?」
と、遊命。
「いい?」
「うん。受けといて損はないだろ」
「いや…損得の問題やなくて…」
「俺、細かいことよく分かんないから、可児に任す」
「あ…はぁ」
余りにもトントン拍子に決まってしまい、可児は呆気にとられた。
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