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「…理央。」
驚いた顔でこちらをみる高槻優。
微笑みながら僕達を見守る高槻母。
「まぁまぁ。積もる話もあるでしょう。
お母さんは少し買い物にでかけるから
理央くん、ゆっくりしていってね。」
そう言って静かに退席した。
しばらくしてガチャっと
玄関の閉まる音。
「とりあえず座って話そう。」
沈黙を破ったのは高槻優だ。
「そうだな。
聞きたいこと、言いたいことは
山のようにあるから。」
-----覚悟しろよと睨んでみる。
「そんな可愛い顔されたら
緊張しちゃうなー。笑」
こいつの感性はどうなってんだ。
呆れてポカンとしている僕の横に
腰掛けてくる。
そして真剣な顔をしてこちらを見た。
僕は何だかまっすぐ
見返すことができなくてうつむく。
「僕は基本的に人間は嫌いだ。
初対面の人はまず嫌いから入るほど。
だけどあんたは違ったんだ。
なぜか興味をそそられる。
あんたのことを知りたいって思う。
僕にとって特別な人なんだと思う。
僕はあんたに好意を持っているって
わかったんだ。
だから僕はあんたと友達になりたい。
色んなことを知りたいし、知ってほしい。
色んなことを共有したい。」
少し緊張して早口にそう告げる。
ちらっと高槻優の顔を伺ってみる。
すると高槻優はこっちをまっすぐ見ていた。
それはもう、真剣に。
「俺が今どんな気持ちか
きっと理央にはわからないだろうな。」
「…っ??だから、知りたいって!!
教えてくれなきゃ
わかるもんだってわからないよ!」
がばっ。
「…?」
目の前のものが急に動いたと思ったら
ぎゅっと僕を抱きしめていた。
訳が分からずうろたえていると
「言葉にならないくらい
嬉しかったんだよ…??」
少し震える声でそう言われた。
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