アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
子供のような貴方が【M×L前提でL総受け】
-
「ちょっと、飲みすぎじゃない?」
「えー!?そんなことないれすよ~?」
呂律の回らない幼い口調でへらりと笑うloveさんは、言いようもなく可愛いと思えた。
真っ赤な顔でニコニコと笑う彼に幾度胸を弾ませ、そうして何度胸を痛ませたか。
覚束ない手で、それでもコップを掴もうとする彼からやんわりとそれを遠ざけているぺんちゃんも同じ事。
初めて会った時の緊張で引きつった、それでも必死に笑顔を浮かべた彼に抱いた淡い恋心は綺麗だったはずなのに。
会う度に柔くほぐれていく彼の綺麗な笑顔とか。
話すたびに軽やかに弾んでいく彼の話口調とか。
きらきらと輝くような純粋で無邪気な彼の心とか。
想いは募れば募るほどに黒く醜く歪んでくすんでいった。
コラボとかキャンプとか、なんでもいい、なんでもいいから彼と居たい、そんな初心な思いはもうとっくに失ったのだ、俺も、彼も。
「ほらぁ、飲みすぎなんだってば!」
「そんなことないよぉ!」
コップを取り戻そうと手を伸ばすloveさんから身を捩って逃げながらぺんちゃんは笑う。
いつも通りの風景、いつも通りの会話。
いつも通りじゃないのはコップの中身だけ。
きっとloveさんは不思議に思ったはず。
どうしてこんなに酔いが回るのが早いのか、なんて。
でもそんなのは酔ってしまえばわからなくなる。
いつもよりビールが甘いことも、いつもよりぺんちゃんがぎこちないことも、
__俺が全く酒に手を付けていないことも。
(ごめん、loveさん。)
トイレに行っているすきにポトリと落とした淡いピンクの液体と白い粉に罪悪感を覚えなかったわけではない。
でも、それでも、黒く染まったこの気持ちは罪悪感など簡単に超えてしまった。
茶髪の柔和な笑みの彼の元で幸せそうに微笑むloveさんを見たときから、俺とぺんちゃんの決意は揺るがない。
こんなもの、奪ったもの勝ちに決まってる。
(ごめん、loveさん、目軽さん。)
俺らはもう、俺らでも止められない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 16