アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
64
-
漫画が積み重なっているのが目立つだけで
特に散らかってもなく、男子高校生の部屋では綺麗な方だろう
部屋の真ん中には机が置いてあり、端っこにはシングルベッドが置いてある
とりあえず座ろうと思い机の側に座る
俺は蓮にお礼を言ってないのを思い出しメッセージを送った。
『今日はありがとうな!』
こんなシンプルな内容でも俺が何を言いたいかきっと分かるだろう
俺は携帯を閉じて秋人が来るのを待った
「お待たせ」
飲み物を持った秋人が俺の向かい側に行き机にそれを置いて座る
下を向き正座をしている秋人は俺と同じように緊張しているんだと思った
俺は何を話したら良いのか全く分からず、俺と秋人の間では沈黙が流れていた
最初に打ち破ったのは秋人だった
「あ、あのさ、…悪いな。俺の為に」
そう言いながら小さく笑う
「何言ってんだよ!俺凄え協力する!
だから、…頑張れよ」
なんだか少し前の自分を思い出してしまい熱くなってしまった
前のめりになった体を元に戻して俺はさっき秋人が持って来てくれたお茶に手を伸ばした
カラカラに渇いた喉が潤う
そして、空気が変わった部屋で蓮の話が始まった
「蓮ってどういう人が好きなんだ?」
「あー、蓮モテる癖に付き合った事ないんだよ」
「え、まじで?
じゃあ、タイプが分かんねえのか」
「今度聞いてやるよ!」
さっきまでの緊張が嘘のように俺は楽しくなっていった
女子が恋バナと言うのにハマる理由が分かる
「2人で出掛けたりとかしたら?」
「良いなそれ!!どこが好きなんだろ…」
「やっぱ定番は映画だろ!」
「だよな〜。アクションとか?」
「好きだと思うよ!」
「よし!頑張ってみるよ!!」
嬉しそうにしている秋人を見ると俺も嬉しくなってくる
恋をしている人は男女問わず可愛らしいと思ってしまうのは俺だけなのかな
「一つ、聞いていいかな…」
俺が笑っていれば秋人が何かを考える様な顔をしていた
急に思い出したのだろうコロリと変わる表情に首を傾げて、次の言葉を待った
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
64 / 114