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あー、地球ってすごいなあ!
見て見てっ。白い砂浜の上を走るとポンポンポンって足跡がついていくから、なんだか自分がコロコロスタンプになった気分。
よーし、今度は大きな丸を描いてみよう。
僕は両手を広げて「ブーン」と飛行機の真似をする。
はあっ、はあっ……。
あー……いっぱい走ったらノドが渇いてきちゃった。海の水で遊ぶ前にちょっと休憩。
テントに走って行くと、ソウゲツが「元気だな」と言って迎えてくれた。
手をつないで歩いていくと「海の家」というお店があった。ソウゲツはそこでホットドックとサイダーを注文してくれた。僕が焼きそばも食べたいと言ったら、追加でそれも買ってくれた。
今日はたっくさん遊ぶんだから、しっかり腹ごしらえしなくちゃね。
テントに戻ると、海が見える位置に仲良く並んで腰かけた。
んんー、早く食べたいよっ。
僕は待ちきれずにホットドックの箱を開けてしまう。
するとソウゲツが「マスタード好きだろ」と言って勝手にかけようとしてきたから、慌てて僕の分を取り上げた。
それって辛いやつでしょ? 危なかった......。
あ、ケチャップはいるからね?
もうっ、大人ってば本当に分かってないよな。
焼きそばの端っこにある赤いのだって、マズいくせに勝手についてきちゃうし......。
なにはともあれ、お腹はペコペコ!
いっただっきまーす!!
*****
「どうだ。旨かったか?」
「うんっ、おいしかった。お腹いっぱい!」
「それじゃあ、ご馳走様な」
そう言いながら濡れたタオルで僕の口を拭いてくれた。なんかケチャップがついてたみたい。
「これでよし。さあ、遊んでおいで」
「ありがとうっ。ね、ソウゲツも行こうよ?」
「私も?」
「うん! さっきあっちで綺麗な貝殻を見つけたの。水の中に隠れちゃったから、あなたも探して?」
本当はソウゲツと一緒に遊びたいだけ。
でも彼は「うーん」と唸ると、なんだか困った顔をした。
「探したいのはやまやまなんだが、実はこんな靴で来てしまってな」
「え?」
そう言われて彼の足元を見た僕は「あっ」と声を上げてしまった。
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