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「ねえ、僕のこと怒ってる?」
「怒ってない。いいから早くしなさいっ」
「いやだっ! やっぱり怒ってるもん!」
「それじゃあ、ずっと上半身ハダカのままでいるつもりか? 風邪を引くだろう!」
ええーっ? こーんな恥ずかしい格好になったの、一体誰のせいだと思ってるんだよっ!
よっぽどそう言ってやりたかったけど、頑なにズボンを下げようとしない僕を見切ったのか、あなたは大きなため息をつくと何かを覚悟するようにゆっくりと身体を折り曲げて、足元にひざまずいた。
「やむを得ないな。失礼します」
「えっ? あっ……」
「始めからこうしてあげればよかった。……恥ずかしかった? すぐに済むから我慢してくれ」
さっきまでとはうって変わった優しい態度にドギマギしている間にも、ボタンがひとつ外されてしまった。
「やっ……」
「じっとして」
あなたの低く掠れた声が下から聞こえる。
こんなことって初めてだ。
今までにないシチュエーションにどうするべきか分からないまま、頭にぼうっと霞がかかる。
それでもカチャカチャと鳴る金属音は目をつむっていても聞こえてくるから、あなたの思い通りになっていることは何となく想像できた。
僕はゴクッと唾を飲み込む。
「王子様、足を上げて」
「ん......」
「左も。そうだ……」
あ、どうしよう……ついに……ついに......。
大好きなあなたの目の前に僕の全てがさらけだされているかと思うと、おかしくなっちゃう。
もう、もう、ムリだよ。
なんとかしないと……!
「ソウ、お願いっ」
「うん」
「僕......お風呂入りたい」
勇気を出してお願いしてみる。
すると予想に反して「それはいいな」と満足気な声が返ってきた。
「ようし、できたぞ。見てごらん?」
「え......?」
できたって、一体何が?
僕は急いで両目を開けた。
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