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プロローグ
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小学四年生の頃、近所のおばさんの笹原さんちに、子犬が産まれた。
三匹も産まれて、世話を仕切れないと言った笹原さんは、俺に一匹だけ譲ってくれた。
最初は親に反対されたけど、俺はどうしても飼いたい一心で、頭を下げて頼んだ。
挙句の果てには、土下座もした。
「…ちゃんと、世話をするのよ?」
母親のその言葉を聞いた瞬間、馬鹿みたいに喜んだのを覚えている。
もともと犬はずっと欲しくて…だから、まさか犬が飼える日が来るなんて夢にも思わなかった。
笹原さんから譲り受けたその犬は、まだ目も開いていなくて。
短いが、綺麗な茶色い毛で覆われていた。
俺の掌より少し大きく、寝息を立てながら眠るその子犬を……
俺は、”虎鉄”と名付けた。
「よろしくな…虎鉄!」
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