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1-20 どうしよう
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うう…どうしよう。
ていうか、寒い…。
「……くしゅんっ」
………あ、やばい。
「誰だ」
「…」
肌寒さのせいで、思わずくしゃみをしてしまった。
こんなところに隠れてるのがばれたら、園田家につぶされちゃう?えーそれは困る困るどうしよう。
「……にゃー」
「なんだ猫か…」
内心ガッツポーズの僕。
猫の鳴き真似は、いっちーに褒められるくらい激似なのです。
「…んなわけねーだろ」
「?!」
ぐい、と頭をつかまれて茂みからこんにちは!な僕です。猫のモノマネをした意味は全くありませんでした。
「…」
「…」
「…何してるのかな、こんなところで。そのバッジの色は、1年生でしょう」
「ええと…」
響会長は茂みから僕を引っ張りだして、とても丁寧な話し方で僕に尋ねた。
逆にそれがとてもこわい。
どうしてこんなところに、なんて、僕が聞きたいくらいだ。
しかもせっかく育てた髪が会長のせいでぐちゃぐちゃにされて前が見えません…
見えませんが、たぶん響会長様のお顔は笑ってないと思います。はい。
「ちょっと、お昼寝を…」
「…本当は?」
「……響会長がいらっしゃったのが見えたのでびっくりして隠れましたごめんなさい」
「……へえ、お前、俺の名前知ってるんだな。」
「…?」
さすがに噂に疎い僕だって、今日知った名前を忘れたりはしないのだけれど。
それより会長の話し方、こわい感じに戻ってるんですけどいいんですかね。
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