アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1-38 たたかい
-
僕もがんばらないと、と自分の問題用紙に目をうつす。
数字というだけで、苦手意識を持ってはダメだ、わからないものがもっとわからなくなりそうだから。
「分かったー!!!」
「え。のむちゃあん、もうわかったのお?」
「うん!匠ちゃんはどう?」
「わかる気配もないよお」
開始から10分ほど経って、のむちゃんが一抜け。
僕の問題も考えてくれると言ったけれど、それも申し訳ないのでとりあえず生徒会役員の列に並んでもらうことにする。
そう、「列」。
問題がわかった子たちが、次々へと生徒会役員の前に並んで、そこはもう行列だった。
先頭の子はそれぞれの生徒会のひとと話したあと、問題の紙をもらって体育館を出て行く。
「きゃ、園田会長と話しちゃったァ!」
「俺なんて咲月さまに握手してもらった!もうこの右手は洗えないな…」
そんな声が聞こえてくる。
何これ、アイドルの握手会ですか?先頭の方では、「はい時間です、次の方どうぞ」とはがし隊がいるし。
その列はとても長くて、だからこそのむちゃんに先に行ってもらうことにしたのだ。
僕が問題を解き終わったあと、どこかで落ちあえばいいし、と思って。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 439