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きらきら星の言う事には6
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時は戻りフジside
走っていた。いや、正確には早歩きなんだけど。
電車の遅れで時間通りに行けないことを連絡しているとはいえ流石にこの時間は怒られる。とおもう。
俺は比較的長いであろう足(キヨの方が長いけどね)で素早く歩き少しでも早く行こうと最後の足掻きをしていた。
「うー、まっすぐ向かえばよかったかなぁ……。でもおばあちゃんほっとけないし……。」
急がなければいけないのは分かっていても目の前に大荷物を持ったお年寄りが居たらほっとけない。
そういうものでしょ?。と自分の中で言い訳をした。
そうでもしないと怒られるかもしれないという事実を緩和できない。
……怒ってるこーちゃん怖いし。
実況関係ではキヨもすんごく怖いのだ。
もちろん。ヒラだって起こる時は怒る。
「もう少し待っててって連絡を……って、充電切れてるー!?」
少し焦りながらポケットからスマホを取り出す。
アプリを開こうと電源ボタンを押しても画面は真っ暗なまま。何度タップしても画面は反応しなかった。
「えー、これは怒られるパターンじゃん。やばいよぉ……。……と、とりあえず充電器を……!」
今いる大通り一体をコンビニを探すために見渡す。
……と言うか道路渡ったらすぐそこにファミ○ーマートあったじゃん。せめてもの罪滅ぼしとしてファ○チキを買えという神様からの思し召しか!
……。とりあえずあそこで買うか……。
赤信号の間に息を整えようと深呼吸をする。するとトンッと小さな衝撃が足に走った。
「あっ!ごめんなしゃい!」
小さな男の子が上目遣いにペコッとお辞儀をする。
どうやらこの子がぶつかってしまったようだ。
大丈夫だよー。と恐がらせないようにニッコリ笑顔で言うとその子のお母さんに申し訳なさそうに何回も謝られてしまった。
「す、すみません!うちの子が……」
「いや、本当に全然気にしてないんで……!?」
手を振りながらお母さんの方にそう伝えようとした瞬間。
はしゃぎ盛りの男の子は信号の色も見ずに俺の横を駆け出してしまった。
不運なことにここは車通りの多い大通り、このままではあの子が危ない!
俺の体はいつの間にか駆け出していた。
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